安倍晋三元首相、首の根元に2か所銃創・心臓に穴 失血死だった 病院発表

(2022年7月8日20:00)

安倍晋三元首相、首の根元に2か所銃創・心臓に穴 失血死だった 病院発表
安倍晋三元首相(Instagram/@shinzoabe)

8日午前11時30分ごろ、奈良県で演説中に銃撃され、病院に搬送されて救命治療を受けたが同午後5時3分に死去した安倍元首相の治療に当たった病院の医師が記者会見して「大量に出血して失血死だった」「頸部の2か所銃創があり、心臓に穴があいていた」などと明らかにした。

安倍元首相が搬送された奈良県橿原市にある奈良県立医科大学附属病院の担当医が8日午後6時から記者会見して、安倍元首相の状態や治療について説明した。

同病院の福島英賢教授(救命医学)は、病院に到着した時には心肺停止の状態で再開することはなかったという。大量の輸血も行ったが、大量に出血していて「失血死だった」という。
首の前側の根元に2か所銃創があり、首の後ろ側には傷はなかったという。また「心臓と胸の大血管が損傷」して「心室の壁に穴があった」という。と明らかにした。左肩には銃弾が抜けたと見られる傷があったという。

■銃撃犯「数年前から複数の自作銃を製造」

現場で取り押さえられ逮捕された奈良市在住の職業不詳の山上徹也容疑者(41)は警察の調べに「安倍元首相に不満があり、殺そうと思って狙った」という趣旨の供述をしているという。「安倍元首相の政治・信条以外の態度に不満を持っていた」とも供述しているという。山上容疑者は2002年から2005年までの3年間広島県呉地区の部隊に所属していたという。銃撃に使われた銃は手製の銃で、自作の銃を複数製造していたという。
奈良県警本部の記者会見では、山上容疑者は「特定の団体に恨みがあり、安倍元首相がその団体に関係があると思い犯行に及んだ」と供述していることが明らかにされた。特定の宗教団体の名前を挙げたという。また犯行に使われたのは手製の銃で、長さ40センチ、高さ20センチだという。容疑者の自宅の家宅捜索で、リビングルームから似たような手製の銃のようなものが数丁押収されたという。