「スマホを落としただけなのに」 スマホのデータ流出の恐怖と犯人の意外な正体

(2018年11月10日)

  • クリス・プラット
  • 「スマホを落としただけなのに」
    (TOHOシネマズ渋谷)

落としたスマホを何者かに拾われたことがきっかけで、個人情報のデータを悪用されプライベートな写真をSNSで拡散され、挙句の果ては命まで狙われる恐怖を描いたスマホをめぐるサスペンス・スリラー。「リング」の中田秀夫が志駕晃氏の同名小説を北川景子、田中圭、千葉雄大らのキャストで映画化した。

派遣社員・稲葉麻美(北川)の恋人の会社員・富田誠(田中)はある日タクシーにスマホを置き忘れてしまう。その後、麻美に見知らぬ男から富田のスマホを拾ったと連絡があり、店に預けてもらい無事回収する。しかし、その後、富田に50万円以上の身に覚えのないクレジットカードの請求があったり、麻美のプライベートな写真がSNSに拡散したり、麻美の周辺で不可解な出来事が立て続けに起きる。一方で、山中で頭を剃られた身元不明の長い髪の若い女性の遺体が次々と発見される猟奇的な連続殺人事件が発生。新米刑事の加賀(千葉)と毒島(原田泰造)が捜査に奔走するうちに事件は思わぬ方向へと発展していくというストーリー。

誰にでも起こりうるスマホのデータの流出の恐怖を描いただけでなく、拾ったスマホを悪用した犯人の意外な正体をめぐるサスペンスがあり、ヒロインの正美にも過去があったりとサスペンスの要素が盛りだくさんで、最後まで引き込まれる。劇場には若いカップル、女子高生や若い女性同士のグループが目立ち、これが11月2、3日の週末映画興行ランキング(興行通信社調べ)で「ヴェノム」に次いで2位のヒットとなった。
(2018年11月3日公開)