「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」
有村架純がシングルマザーの鉄道運転士

(2018年12月10日)

  • ナタリー・ポートマン
  • 「かぞくいろ~」(丸の内ピカデリー)
  • 「RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の物語」(2010年)、「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」(2011年 )に続く「RAILWAYS」シリーズの第3弾。

    有村架純を主演に鹿児島県と熊本県を結ぶ肥後おれんじ鉄道を舞台に、急死した夫の連れ子を育てながら運転手になるシングルマザーの奮闘と、血のつながらない家族の絆と再出発を情感豊かに描くヒューマンドラマ。監督は「旅立ちの島唄~十五の春~」(2013年)、「江ノ島プリズム」(13年)、「クジラのいた夏」(14年)などの吉田康弘。

    奥薗昌(有村)は夫の修平(青木崇高)と連れ子の駿也(歸山竜成)と東京で幸せな生活を送っていたが、修平がくも膜下出血で急死してしまい、駿也とともに夫の故郷・鹿児島にいる義父の節夫(國村隼)を訪ねる。妻に先立たれ肥後おれんじ鉄道の運転手をして1人暮らしをしている節夫は戸惑いながらも2人を受け入れ、共同生活が始まるなか、昌は肥後おれんじ鉄道の運転手の募集に応募して、節夫を驚かせる。

    連れ子を本当の息子のように愛して守ろうと苦闘しながら、鉄道の運転手になるために奮闘する真っすぐなヒロインを有村が情感豊かに演じている。そして國村が義理の娘と孫を優しく見守る定年間近の運転手役でいぶし銀の演技を見せてドラマを盛り立てる。青木、桜庭ななみ、筒井真理子、板尾創路らがわきを固め、オーディションで選ばれた駿也役の歸山も多感な少年を好演している。(11月30日公開)