市川新之助、声優に初挑戦 アニメ映画「古の王子と3つの花」公開アフレコ

(2023年6月13日15:30)

市川新之助、声優に初挑戦 アニメ映画「古の王子と3つの花」公開アフレコ
アフレコに挑戦した市川新之助(12日、都内で)

歌舞伎俳優の市川新之助(10)が12日、都内のスタジオでアニメ映画「古(いにしえ)の王子と3つの花」(7月21日公開)の公開アフレコを行い声優に初挑戦した。

同作は「キリクと魔女」、「ディリリとパリの時間旅行」などで知られ、現代フランスを代表するアニメーション監督ミッシェル・オスロ氏(79)の最新作。
エジプトからフランス・オーヴェルニュ、そしてオスマン・トルコ帝国へ。古代・中世・18世紀のうっとりするような至福の旅は、美しい歴史書の世界へと観客を誘う。ルーヴル美術館とのコラボレーションで制作された。

古代エジプト、クシュ王国の王子が上下エジプトを統一し、黒人初のファラオとなる物語「ファラオ」。理不尽な城主である父に叛逆した中世フランスの王子の物語「美しき野生児」。千夜一夜物語に想をとった、イスタンブールが舞台の豪華絢爛な美味しい物語「バラの王女と揚げ菓子の王子」。勇気と知恵を糧に、非暴力で自分の人生を逆転させていく異なる都市と時代の3人の王子のエキゾチックな物語になっている。

第2話「美しき野生児」の、中世フランス・オーヴェルニュ地方の理不尽な城主(父親)に追放されてしまう主人公(美しき野生児)の子供時代を演じた新之助は、来日中のオスロ監督に演技指導を受けながら情感たっぷりにセリフを吹き込み、その堂々とした演技に、オスロ監督も思わず「トレビアン!(素晴らしい!)」と称賛を送る一幕も。

アフレコ後の合同取材では、「周りの人たちに優しくしてもらって、とても楽しかったです」と、初めての声優に挑戦した感想を語った。また声優の仕事に挑戦したいかと聞かれると「また挑戦してみたいです!」と笑顔で答え、次なる声優業への意欲ものぞかせた。

声優に初挑戦するにあたり「まず映画を観て、台本を読んだりして練習しました。僕がやらせていただいた王子の役の気持ちを考えながら務めさせていただきました」と明かした。

「いろいろな国、エジプト、トルコ、フランスの3つの話があって面白かったです」と本作を観た感想を語り、「普段あまり外国のアニメを見ないので、こういう雰囲気なんだというのが知れました」と、これまであまり触れたことのなかったフランスのアニメーション映画の魅力に気付いた様子だった。

市川新之助、声優に初挑戦 アニメ映画「古の王子と3つの花」公開アフレコ
ミッシェル・オスロ監督㊧と市川新之助

オスロ監督との仕事については「たくさんアドバイスをいただいたり、すごく楽しかったです」と満足げな様子。続いてオスロ監督から「彼と一緒に仕事するのは本当に楽しかったです。とても感じのいい男の子ですし、これが初めての演技じゃないな、これはプロフェッショナルだなと感じました。でも子供の魅力もいっぱい持っている役者でした」と褒められると、嬉しそうな笑顔を見せた。

最後に、新之助が「『古の王子と3つの花』ぜひ見に来てください。劇場でお待ちしております!」と作品をPRし、続けてオスロ監督も「皆さん、映画館にぜひ見に来てくださいね。素晴らしい吹き替えも聞けますよ。しかも僕の作品も、世界でかなりトップの作品になっていると思いますよ」と作品をアピールした。

【STORY】クシュ王国の王子は結婚を認めてもらうため、エジプト遠征の旅に出て、神々に祈り祝福されながら戦わずして国々を降伏させ、上下エジプトを統一、最初の黒人ファラオとなる。中世フランスの酷薄な城主に追いやられた王子は、地下牢の囚人を逃がした罪で森に追放されるが、数年後美しき野生児として城主に立ち向かう。モロッコ王宮を追われた王子は、雇われたお店の揚げ菓子を通じて国から出た事がない王女と出合い、2人は宮殿を抜け出し自分たちで生きていく。自分を信じることで自らの運命を変え幸福を手にする、至福の映像美で巡る3つの都、3つの時代の物語。

監督・脚本:ミッシェル・オスロ(「ディリリとパリの時間旅行」「キリクと魔女」)
声の出演:オスカル・ルサージュ クレール・ドゥ・ラリュドゥカン(コメディー・フランセーズ) アイサ・マイガ 
2022年/フランス・ベルギー映画/カラー/83分
原題:Le Pharaon, le Sauvage et la Princesse/日本語字幕:橋本裕充
配給:チャイルド・フィルム 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ  https://child-film.com/inishie
©2022 Nord-Ouest Films-StudioO - Les Productions du Ch'timi - Musée du Louvre - Artémis Productions
(7月21日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー)