第36回東京国際映画祭「TIFF ティーンズ映画教室」、特別講師に真利子哲也監督

(2023年6月13日16:30)

第36回東京国際映画祭「TIFF ティーンズ映画教室」、特別講師に真利子哲也監督
真利子哲也監督

第 36 回東京国際映画祭(10 月 23 日~11 月 1 日)は、ユース部門の特別企画として、特別講師に真利子哲也監督を迎え、中学生を対象とした映画制作ワークショップ「TIFF ティーンズ映画教室 2023」を開催することを発表した。

同映画祭は「映画の未来の開拓」を重要 なテーマの一つとして掲げ、映画を「観る人、作る人を育てる」ことを目的としたユース部門の特別企画として、全国各地 でこどもたちを対象に映画鑑賞・制作ワークショップを開催してきた「一般社団法人こども映画教室」と共に、7 年目となる、中学 生向けの映画制作ワークショップ「TIFF ティーンズ映画教室 2023」を昨年に続き対面で夏休み期間中に実施すること が決定した。

特別講師として「宮本から君へ」「ディストラクション・ベイビーズ」で世界を驚かせた奇才・真利子哲 也監督を迎え、千代田区にある施設を拠点として、中学生がプロの映画監督やスタッフとともに本格的な映画づくりに挑戦する。完成した作品は今年度の東京国際映画祭にてワールドプレミア上映される。なお、本年は映画祭期間中にティーンズ向けの映画制作ワークショップを開催している世界の関係者を招待し、映画教育の未来を考える国際シンポジウムの開催も予定している。

■真利子哲也監督プロフィール&コメント

1981 年、東京生まれ。法政大学在学中、イメージフォーラム付属研究所に所属。卒業 制作の8ミリフィルムの短篇「極東のマンション」(03)「マリコ三十騎」(04)がオーバー ハウゼン国際短編映画祭で映画祭賞を受賞、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で2年 連続のグランプリ受賞。東京藝術大学大学院映像研究科の修了作品「イエローキッド」(09)は、バンクーバー国際映画祭をはじめ、香港、ロッテルダム、サンセバスチャンで招待 上映。「ディストラクション・ベイビーズ」(16)は、ロカルノ国際映画祭で最優秀新進監督 賞、ナント三大陸映画祭で銀の気球賞、ヨコハマ映画祭で 6 冠など。「宮本から君へ」(19)は、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞、 高崎映画祭で監督賞を受賞。近作に、外出自粛期間中の世界14か国22箇所の日常をまとめた「MAYDAY」(20)、短編「COYOTE」(21)がある。

【コメント】小学生の頃、父がテレビで録画した映画をよく一緒に観ていました。映画館にも連れていってもらって、知らないうちに映画は特別な体験だと思うようになりました。中学生になって家の近くのレンタルビデオ店で自分から映画を観るようになって、高校生の頃には ぼんやりと自分が好きな映画ができて、大学生ではじめて映画の話をする友達ができて、サークルの 8mm カメラで短編映画を作 りはじめました。気の向くままに遊んでいたあの頃の短編映画は、今でもぼくの代表作です。映画は十人十色で正解も間違いも なかったりするからおもしろい。どんな映画にも良いところがあるもので、デタラメなものこそ素晴らしかったりする。夏休みの子どもたち がみんな一緒になって、わからないことは考えて発見しながら、映画の奥の深さをトコトン遊び尽くしたいと思います。

■第 36 回東京国際映画祭ユース部門特別企画 「TIFF ティーンズ映画教室 2023」開催概要

「TIFF ティーンズ映画教室 2023」は、本格的な映画づくりに挑戦するワークショップです。プロの映画監督やスタッフとともに、プロット作 りから撮影、編集など映画作りのすべての過程を中学生たち主体で進めていきます。そして完成作品は、今秋開催の東京国際映画祭 のスクリーンでワールドプレミア上映!全国各地でこどもたちを対象に、映画鑑賞・制作ワークショップを開催してきた「一般社団法人こど も映画教室」と共に、特別講師として『宮本から君へ』の真利子哲也監督を迎え、都内をロケ地に映画制作を行います。 開催日時(予定):活動時間については進捗によって予定が変更されることがございますのでご了承下さい。

8/1(火) 、2(水) 10 時集合 ワークショップ 10:30~18:00 ガイダンス、お話づくりワーク
8/4(金)、5(土) 10 時集合 ワークショップ 10:30~18:00 お話づくりワーク、撮影
8/7(月)、8(火)、9(水) 10 時集合 ワークショップ 10:30~18:00 撮影、編集
8/10(木) 10 時集合 ワークショップ 10:30~19:30 編集、上映
会期中(10/23-11/1) ワールドプレミア上映(日時は後日発表)
※(1)(2)(3) ※(1)完成作品と 8 日間のメイキング映像作品を上映 (2)映画教室に参加する中高生はゲストとして参加 (3)同時期に開催されるシンポジウムのゲストも鑑賞
場所:千代田区施設とその周辺(予定)
対象:中学生 / 定員:18 名
参加費:無料 / メイキング映像を含む DVD&文集:6,000 円
申込み:2023 年 6 月 12 日(月)~7月 14 日(金)まで、映画祭公式サイト(www.tiff-jp.net)およびこども映画教室公 式サイト(www.kodomoeiga.com)よりお申込みください。
※応募者多数の場合は抽選となります。 ※申込みは全日程参加可能な方を優先いたします。 ※コロナの感染状況次第では中止になる可能性もあります。
主催:公益財団法人ユニジャパン(第 36 回東京国際映画祭実行委員会) 共催:東京都
企画運営: 一般社団法人こども映画教室
お問い合わせ:「TIFF ティーンズ映画教室 2023」事務局:teens_meet_cinema@tiff-jp.net

◆中学生と映画をつくるということ◆
映画には、正解はありません。チームのみんなが「これがいい!」と出した納得解があるだけです。このとき、①大人が手出し口出ししない、ことで、こどもたちが否応なしに自ら考え、コミュニケーションをとり、決定していきます。そして、②本物の映画人に出会う、ことで、真摯なも のづくりや映画人の‟映画観“を体感していきます。講師やスタッフは中学生たちを見守り、応援し、認めていきます。このことは彼ら彼女ら にとって大きな自信となるでしょう。多感な中学生たちにとって、この「人とかかわらずには完成させられず」また「自分と向き合わずにはいられ なくなる」映画づくりという体験は、その人生において大きな意味を持つものになると思います。 この活動は、映画づくりというキャリア教育でもあり、また、コミュニケーション能力を培うものでもあり、メディアリテラシーでもあり、なにより人間 教育としてこどもたちの大きな成長の機会となるでしょう。(一般社団法人こども映画教室代表 土肥悦子)

<一般社団法人こども映画教室について>
「こどもと映画のアカルイミライ」を目指すことをミッションに、全国で映画・映像に関するワークショップの企画・実施、 文化庁の事業として学校などでのワークショップや、シンポジウムを開催している。 公式サイト:kodomoeiga.com/

<第 36 回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2023 年 10 月 23 日(月)~11 月 1 日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアの各映画館やホールなど
■主催:公益財団法人ユニジャパン
■公式サイト:www.tiff-jp.net

【関連記事】
第36回東京国際映画祭 審査委員長、ヴィム・ヴェンダース 小津安二郎監督特集も決定
第36回東京国際映画祭 作品エントリー開始 コンペ部門とアジア未来部門
第35回東京国際映画祭閉幕 「ザ・ビースト」が東京グランプリなど3冠 稲垣吾郎主演「窓辺にて」観客賞
橋本愛、是枝裕和監督との対談で「女優開眼」を語る 国際交流基金・東京国際映画祭共催の交流ラウンジ
東京国際映画祭、監督特集で青山真治監督追悼 宮崎あおい、浅野忠信ら登壇
松永大司監督、「エゴイスト」の東京国際映画祭ワールドプレミアで同作を語る 「鈴木亮平と宮沢氷魚が演じるラブストーリー」
戸田恵梨香と永野芽郁、「母性」完成報告会で「愛せない母と愛されたい娘の衝撃ドラマ」を熱く語る
寺島しのぶ、主演映画「あちらにいる鬼」の東京国際映画祭舞台挨拶で製作秘話明かす
稲垣吾郎と今泉力哉監督、「窓辺にて」の製作秘話を語る 東京国際映画祭で上映
シム・ウンギョン、「岩井俊二監督『リリイ・シュシュのすべて』に衝撃を受けた」 東京国際映画祭の審査員に選出
第35回東京国際映画祭開幕 橋本愛、二宮和也「映画愛」を語る
第35回東京国際映画祭開幕 審査委員長ジュリー・テイモア、アンバサダー橋本愛らがレッドカーペット
第35回東京国際映画祭「交流ラウンジ」ラインナップ決定 橋本愛×是枝裕和監督など
第35回東京国際映画祭 野上照代氏に特別功労賞
第35回東京国際映画祭、「黒澤明賞」アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督
第35回東京国際映画祭「Amazon Prime Video テイクワン賞」ファイナリスト作品決定
第35回東京国際映画祭 ラインナップ発表 橋本愛がフェスティバル・アンバサダー
第35回東京国際映画祭、予告編公開 フェスティバルソングにNewspeakの「Bonfire」
第35回東京国際映画祭、審査委員長に舞台演出家で映画監督のジュリー・テイモア 黒澤明賞など主要企画決定
第35回東京国際映画祭のオープニング作品は「ラーゲリより愛を込めて」 クロージング作品は「生きる LIVING」
第35回東京国際映画祭のポスタービジュアル公開 コシノジュンコ監修 テーマ「飛躍」
第35回東京国際映画祭が作品エントリー開始 コンペ部門と「アジアの未来」部門
東京国際映画祭が「ウクライナ・ロシア情勢に関する声明」発表
第35回東京国際映画祭の開催日が決定(2022年10月24日~11月2日)
第34回東京国際映画祭閉幕 東京グランプリはコソボの監督の「ヴェラは海の夢を見る」
橋本愛VSバフマン・ゴバディ監督が”激論“ 第34回東京国際映画祭
第34回東京国際映画祭:コンペ正式出品「三度目の、正直」ワールドプレミアで監督・出演者登壇
第34回東京国際映画祭:ワールド・シネマ・カンファレンス「映画界の未来」
第34回東京国際映画祭開幕 審査委員長イザベル・ユペール、アンバサダー橋本愛らがレッドカーペット
アラキンのムービーキャッチャー NEO/「第34回東京国際映画祭」「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2021」「ハロウィンKILLS」のとっておき情報