映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」9月30日世界同時公開

(2023年7月27日10:30)

映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」9月30日世界同時公開
「almost people(オールモスト ピープ ル)」メインビジュアル

映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」が9月30日、世界同時公開されることが決まった。精⼒的に映画を撮り続け、多くのファンに⽀持されている横浜聡⼦、⽯井岳⿓、加藤拓⼈、守屋⽂雄監督の 4 ⼈が織りなす、「感情の⽋けた4⼈の兄弟姉妹」を描いた注目の作品。

株式会社コギトワークス(本店所在地︓東京都世⽥⾕区、代表取締 役︓関 友彦)が製作した本作は9 ⽉ 30 ⽇(⼟)のユーロスペース(東京・渋⾕区)を⽪切りに、ロンドンの PHOENIX CINEMA(London N2 9PJ UK )、ニューヨーク州ローチェスターの Dryden Theatre (Rochester, NY U.S.A.)を含め、国内外のミニシアターで世界同時期公開される。
国内配給にとどまらず、海外での公開を⽬指した本作は、セールスカンパニ ーを介さず、コギトワークスが海外のミニシアターと直接交渉を⾏なっている。その資⾦の⼀部はクラウドファンデイングで募り 1229万9109 円、467 ⼈から⽀援があった。
現時点で世界各国 17 都市(ロンドン、スコットランド、ダブリン、ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ソルトレイクシティ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、 シアトル、トロント、モントリオール、バンクーバー、シドニー、メルボルン、オークランド、シンガポール)の合計 111 館にアプローチ中。

本作は⽇本の映画制作において新しい取り組みとして、監督・メインスタッフ・メインキャストに対し成功報酬制を取り⼊れている。上映で得られる 利益の⼀部を分配することで、作り⼿が制作に純粋に向き合える環境を構築し、世界に届く映画を完成させた。

映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」9月30日世界同時公開

本作は、精⼒的に映画を撮り続け、多くのファンに⽀持されている横浜聡⼦、⽯井岳⿓、加藤拓⼈、守屋⽂雄監督の 4 ⼈が織りなす、「感情 の⽋けた 4 ⼈の兄弟姉妹」を描いた 1 本の映画。
神尾家の 4 ⼈兄弟姉妹には、普通の⼈とは違うある特徴があった。それぞれに感情の⼀部が⽋けているということだった。たとえば、喜び。たとえば、怒り。たとえば、楽しみ。たとえば、寂しさ。 彼らは、兄弟姉妹。どこか⾒覚えのある私たちの隣⼈、いや、もしかしたら私たち⾃⾝……︖ 仮に、完全無⽋の感情が備わっているのが「⼈間」の条件なのだとしたら、彼らは「もうすぐ⼈間」になるでしょう……。 いや、それとも、いつまでも「もうすぐ⼈間」でいいのかもしれない。

映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」9月30日世界同時公開

「⻑男のはなし」を担当した横浜聡⼦監督は1978 年、⻘森県出⾝。⾃主制作した⻑編第⼀作⽬の「ジャーマン+⾬」(06)が 2007 年度⽇本映画監督協会新⼈賞を受賞。「ウルトラミラクルラブストーリー」(09)は第 34 回トロント国際映画祭、第 28 回バンクーバー国際映画祭、第 52 回ロンドン映画祭にて正式 招待上映される。「りんごのうかの少⼥』」13)は第 21 回ロンドン・レインダンス映画祭で最優秀作品賞・短編部⾨にノミネートされた。最新 作「いとみち」(21)は⼤阪アジアン映画祭 最優秀作品賞、観客賞をはじめ多数の映画賞を受賞。 2023 年 8 ⽉、数話演出を担当した「季節のない街」がディズニープラスにて配信される。

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「⻑⼥のはなし」の⽯井岳⿓監督は1957 年、福岡県出⾝。⽇本⼤学藝術学部映画学科の卒業制作「狂い咲きサンダーロード」(80)が劇場公開。「爆裂都市」(82)や「逆噴射家族」(84)などの作品でインディーズ界の旗⼿として名を馳せる。代表作に「⽔の中の⼋⽉」(95)、「ユメノ銀河」、「五条霊戦 記」(00)、「ELECTRIC DRAGON 80000V」(01)がある。2011 年、⽯井聰亙から⽯井岳⿓に改名。最新作に「⾃分⾰命映画 闘争」(23)がある。また、安部公房原作の「箱男」を製作中で2024 年公開予定。

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「次男のはなし」の加藤拓⼈監督 は1990 年、宮城県出⾝。東北芸術⼯科⼤学の卒業制作「それからの⼦供」が第 35 回ぴあフィルムフェスティバル、第 14 回 TAMA NEW WAVE コンペティションに⼊選。助監督として、「TOO YOUNG TO DIE!」(宮藤官九郎監督、16)、「モリのいる場所」(沖⽥修⼀監 督、18)、「ラストレター」(岩井俊⼆監督、20)、「すばらしき世界」(⻄川美和監督、21)、「ある男」(⽯川慶監督、22)をはじめ、 多くの作品に参加した経歴を持つ。監督作にオムニバス映画「DIVOC-12」(21)がある

映画「almost people(オールモスト ピープ ル)」9月30日世界同時公開

「次⼥のはなし」の守屋⽂雄監督は1976 年、宮城県出⾝。⽇本⼤学藝術学部映画学科の卒業制作「ヒモのひろし」を原案とした脚本が第 2 回ピンク映画シナリオ募集に⼊ 選。主演作「恋の豚」(城定秀夫監督、18)で第 31 回ピンク⼤賞・男優賞を受賞。「UNDERWATER LOVE -おんなの河童-」(いま おかしんじ監督、11)、「キツツキと⾬」(沖⽥修⼀監督、12)の共同脚本を⼿がけるなど、俳優、脚本家としても活躍するマルチな才能の 持ち主。監督作に「まんが島」(17)、「すずしい⽊陰」(19)がある。

■ストーリー

⻑男・神尾光(嶺豪⼀)には、『喜び』がない。新作映画のシナリオを執筆中の彼は、監督からラストシーンの「再会の喜び」を表すセリフがしっくり こないとリライトを求められる。困った光は、主演俳優で友⼈の時男(宇野祥平)と共に、⾔葉を探すため街に出る。⼈々が交わす様々な⾔葉の 中から喜びの感情を捕まえようともがく光。彼らは『喜びの⾔葉』を⾒つけられるのだろうか。

⻑⼥ 神尾⽕⽔⼦(柳英⾥紗)は、『怒り』がないことに葛藤し、⾃ら『怒り』を抱けそうな場所を探していた。社会⾰命を⽬指す⼆⼈の⻘年、星 (諫早幸作)・量(⽊村⽂哉)の率いる「レボル」の元で⾰命の象徴となり、虹(塩塚モエカ)と華(伊澤彩織)の元で多様性の討論会に参 加する。しかし、それらの活動が過激化していく中で、やはり⽕⽔⼦は彼らと同じ“怒り”を共有することができない。渦巻く怒りの中⼼で⼾惑い続け る⽕⽔⼦はじっと世界を⾒つめている。

『楽しさ』がわからない次男 神尾太陽(井之脇海)は、恋⼈のエミ(⽊⻯⿇⽣)と同棲している。メリーゴーランドに乗っても、記念写真を撮って も無表情の太陽に、エミは釈然としない思いを抱えていた。そんなエミは、太陽からプロポーズされた際、「わたしといて本当に楽しい︖」と聞いてしま う。動揺した太陽は埋められない溝をどうにか埋めようともがく。ささいなすれ違いを重ねながらも、⼆⼈の⽇常は続いていく。

『寂しさ』という感情がない次⼥ 神尾花⼦(⽩⽥迪巴耶)は突然⾼校を中退し、⼩さな漁港の旅館で働き始める。その旅館には、不思議と似 た空気を纏った⼈が集まってくる。退学の⼿続きのため花⼦を訪ねた担任教師の藤巻(岩⾕健司)もその⼀⼈だ。その旅館に⽗(邦城⿓明) が現れ、「寂しい思いをさせてごめんな」と何度も謝る。花⼦の感情を理解していない⽗親に苛⽴つ花⼦と、花⼦に共感する藤巻。そんな藤巻を⾒ て花⼦はある提案を持ちかける。

■出演俳優

“喜び”という感情が⽋けた⻑男を、「溺れるナイフ」、「菊とギロチン」、「あのこは貴族」などの話題作に出演が続く嶺豪―が、哀愁を帯びたコミカル な表情で演じている。⻑⼥は「ローリング」など、数多くの映画作品で活躍する柳英⾥紗が、”怒り”の感情が持てずに⼾惑う姿で存在する。次 男は映画、ドラマ、舞台など広いフィールドで活躍する井之脇 海が“楽しさ”がわからない男を繊細に表現。末っ⼦の次⼥は新⼈俳優の⽩ ⽥ 迪巴耶が、“寂しさ“がわからないもどかしさを明るく溌剌と演じた。

また、宇野祥平、渋川清彦、⽊⻯⿇⽣、岩⾕健司をはじめとした個性豊かな俳優たちが、感情の⼀部が⽋如している主⼈公たちの挙動に時に⼾惑い ながらも、その葛藤に対峙する姿を演じている。モデルとしても注⽬される平井亜⾨、映画の吹き替えに多数出演している瑚海みどり、劇団「⻘年 団」を中⼼に活躍する⽊引優⼦、舞台・TV ドラマでの実績を積む諫早幸作と⽊村⽂哉、オルタナティブ・ロックバンド「⽺⽂学」のギターボーカル 塩塚モエカ、「ベイビーわるきゅーれ」「ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー」主演の伊澤彩織、「岬の兄弟」「夜明けまでバス停で」などの作品で存在感を⽰す松浦祐也、話題作への出演が続く後藤ユウミ、⽔澤紳吾、演出家でもある邦城⿓明など、業界を横断したキャスティングも⾒所の⼀つ。

■菊地成孔/新⾳楽制作⼯房が⾳楽を担当

⾳楽家・⽂筆家の菊地成孔と、菊地⽒が結成した「新⾳楽制作⼯房」が音楽を担当。コギトワークスが本作で⾏なっている 「⽇本映画を世界のミニシアターへ届ける」という取り組みに共鳴し、参加を決意。これまでの映画⾳楽とは⼀線を画す映画⾳楽表現を展開している。

■ クレジット
タイトル︓『almost people(オールモストピープル)』
監督︓横浜聡⼦、⽯井岳⿓、加藤拓⼈、守屋⽂雄
⾳楽︓菊地成孔/新⾳楽制作⼯房
プロデューサー︓関 友彦
脚本︓いながききよたか、加藤拓⼈、守屋⽂雄
主演︓嶺 豪⼀、柳 英⾥紗、井之脇 海、⽩⽥ 迪巴耶
企画・製作・配給︓株式会社コギトワークス 2023 年 / ⽇本 / DCP / カラー / ヨーロピアンビスタ / 5.1ch / 140 分 / PG1
上映劇場:ユーロスペース(東京)、鶴岡まちなかキネマ(⼭形)、シネマテークたかさき(群⾺)、新潟・市⺠映画館シネ・ウインド(新潟)、ほとり座 (富⼭)、⻑野千⽯劇場(⻑野)、シネマスコーレ(愛知)、アップリンク京都(京都)、第七藝術劇場(⼤阪)、元町映画館(兵庫)、 豊岡劇場(兵庫)、横川シネマ(広島)、Denkikan(熊本)、別府ブルーバード劇場(⼤分) PHOENIX CINEMA(London)、Dryden Theatre(Rochester)