「奇想天外映画祭 2023」予告編解禁&イベント決定

(2023年9月5日13:00)

「奇想天外映画祭 2023」予告編解禁&イベント決定
「奇想天外映画祭2023 」ポスタービジュアル

映画史の闇の中から忽然とその名を表した選りすぐりの、怪作、珍作、奇作、迷作、異作が今年も目白押しの「奇想天外映画祭 2023」。第 5 回目となる今年は、新宿 K’s cinema にて 2023 年 9 月 16 日(土)~10 月 6 日(金)の3週間開催される。このほど予告編が解禁になり、公開記念イベントも決定した。

■「奇想天外映画祭 2023」公開記念イベント

日時:9 月 17 日(日)『デコーダー』18:30 の回、上映後
登壇:大鷹俊一(音楽ライター)、志田一穂(ラジオ DJ)
場所:新宿 K's cinema 東京都新宿区新宿 3 丁目 35-13 3F
プロフィール:大鷹俊一
音楽ライター 北海道小樽市生まれ。ニュー・ミュージック・マガジン社に勤務後、80 年代からフリーで執筆活動。ビートルズを始めとしたブリティッシュ・ロックやパンク/ニュー・ウェイヴ以後の英米ロックを中心に、各種媒体に執筆活動中。著書に『定本 ジ ミ・ヘンドリックスその生涯と作品』(ミュージック・マガジン)『ブリティッシュ・ロックの名盤 100』(リットー・ミュージック)他。監修本も『パンク・レヴォリューション』(河出書房新社)を始め多数。
志田一穂
湘南ビーチ FM、SBC ラジオの映画音楽番組「seaside theatre」DJ。著書に「映画音楽はかく語りき いつか見た映画、時を かける音楽」。映画や映画音楽の講演を全国各地で展開。他コラム等の執筆やアナログレコード DJ としても活動中。

■今年のラインアップ

今年の映画祭の幕開けは、1975 年、第 28 回カンヌ映画祭のパルムドール受賞作(前年は『タクシードライバー』が受賞)でありながら現在に至るまで日本未公開の大長編、アルジェリア映画『くすぶりの年代の記録』が日本初上映となる。監督はモハメッド・ラクダル=ハミナ。アルジェリア建国の苦難の歴史を「灰の年」「荷車の年」「くすぶりの年」「虐殺の年」という 4 つのテーマに分けて、1954年のアルジェリア独立戦争までを描いた 3 時間の壮大な歴史ドラマ大作だ。

そして、アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテンのFMアインハイトが、ノイズで人々を洗脳する青年 FMを演じ、ビートニクの作家ウィリアム・バロウズのカットアップの手法を踏襲し制作された伝説的ジャーマン・カルト・フイルム『デコーダー』。デイヴ・ホール、ジェネシス・P・オリッジ、マット・ジョンソン(ザ・ザ)など、80s を代表するアーテイスト/バンドが音楽を担当しており、製作 40 周年の記念上映となる。

また先日急逝したジェーン・バーキンの奇想天外的追悼作品は 60 年代に公開された『ワンダーウォール』 、『ガラスの墓標』の2本。ほかには、アニタ・エクバーグの怪演がひかる『リュシアン赤い小人』、シアトルの小さな公園ほどの大きさの場所で、ポン引き、売春、スリ、ドラッグ販売などで生活している9人の子供たちの姿を鮮やかに捉えたドキュメンタリ『子供たちをよろしく』、『アントニオ・ダス・モルテス』と対をなす姉妹編、グラウベル・ローシャ『黒い神と白い悪魔』、ブニュエル版冒険漂流記『ロビンソン漂流記』、「亡命者たちのハリウッド」と題しロベルト・シオドマーク&エドガーG ウルマー『日曜日の人々』、ダグラス・サーク『突然の花婿』、フリッツ・ラング『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』がラインアップした。

更には、『デニス・ホッパー/アメリカン・ドリーマー』 、『ジャック・ケルアック/キング・オブ・ザ・ビート』という稀有な人物を焦点にあてた2本のドキュメンタリー。そして、アンコール上映に『リキッド・スカイ』。これぞ奇想天外作品『未来惑星ザルドス』も遂 に本映画祭にお目見えとなる。全 15 作品の映画祭史上最大のラインアップでお贈りする今年の奇想天外映画祭を是非、楽しみにお待ち頂きたいとしている。