ハーベイ・ワインスタインの有罪判決破棄で告発者が「再び証言台に立つ」「真実は変わらないし証拠も残っている」

(2024年4月27日11:45)

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ハーベイ・ワインスタイン受刑者(Instagram/@harveyweinstein__)

ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーべイ・ワインスタイン受刑者(72)の2020年のレイプ有罪判決破棄を受けて、告発した女性の一人が26日(現地時間)、再審が行われた場合再び証言すると語り、「真実は変わらないし証拠も残っている」と主張した。米メディアが報じた。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ワインスタインは一審で、強姦罪と性犯罪の罪で23年の禁錮刑を受けたが、ニューヨーク州の最高裁が25日(現地時間)、公平な裁判を受けられなかったとして一審判決を破棄して、裁判やり直しの見通しとなった。

ニューヨーク州最高裁は、原起訴に加わっていない証人の証言を認めるなど、不公正な裁判につながったとして裁判長の一連の誤った判断を認め、ワインスタインの有罪判決を覆した。マンハッタン地区検事局は裁判の再審を希望しているという。

2020年の第一審でワインスタインからオーラルセックスを強要されたと証言していた米リアリティ番組「プロジェクト・ランウェイ」の元制作アシスタント、ミリアム・ミミ・ヘーリーさんは26日(現地時間)、もし再審が行われたら、ワインスタインが性的虐待をしたとされる女性たちの「集団」のために、そしてそれが「正しいこと」であるため「証言台に立ちたい」と述べたという。
「とても、とても長いプロセスでした」とヘーリーさんは事件を振り返り、「国民が目にする部分よりも、準備過程の方がずっと長かった。.何度も何度も蒸し返され、再現されたのです」などと述べたという。

ヘーリーさんは、一審で陪審員に対して、ミラマックス社の元幹部ワインスタインから受けたとされる暴行について、涙ながらに生々しく語った。彼女は、2006年7月10日にワインスタインのアパートで襲われた際、ワインスタインは彼女のタンポンを引き裂き、無理矢理彼女に押し付けたなどと主張した。

第一審では不起訴になった3人の女性の告発証言を、誤って認めたとされる。だが、ヘイリーさんは、3人の女性たちが新しい裁判で証言しないとしても結果を変えるとは思わないと述べた。「真実は変わらないし、証拠も残っている。多くの証拠が提示されたのですから、それだけで十分だと思います」と彼女は付け加えたという。

カリフォルニア州では、性的暴行事件に起訴事実に直接関係していない証人が、その人物の人格を証明する証拠として証言することを認めいるが、ニューヨーク州では認められてなく、NYも法律を改正するよう求める声も上がっているという。

今回の有罪判決破棄をめぐってはワインスタインの性加害を告発して「#MeToo」運動のきっかえを作った女優のアシュレイ・ジャッドなどハリウッドの告発者たちが猛反発している。ワインスタインは別の性的暴行事件で禁錮16年の判決を受けているため、釈放はされないという。ワインスタインは再審に向けて5月1日にマンハッタン最高裁判所に出廷する予定で、再審の行方が注目されている。