デヴィッド・リンチ監督、8歳から喫煙していたことを明かす 肺気腫と診断され禁煙

(2024年11月17日10:15)

デヴィッド・リンチ監督、8歳から喫煙していたことを明かす 肺気腫と診断され禁煙
デヴィッド・リンチ監督(Instagram/@davidlynchmfa)

TVシリーズ「ツイン・ピークス」や映画「マルホランド・ドライブ」、「砂の惑星」などで知られるハリウッドの巨匠、デヴィッド・リンチ監督(78)が、ほぼ全生涯にわたる喫煙による大きな健康問題を抱えていることを明らかにした。

米Page Sixによると、リンチ監督は、2020年に慢性閉塞性肺疾患の肺気腫と診断された。散歩に行くために携帯の酸素吸入器を必要としているという。

リンチ監督は、米誌Peopleのインタビューで、8歳からタバコを吸い始めたが、2年前にやめたと明かした。
「タバコの匂い、タバコの味が大好きだった。タバコに火をつけるのも好きだった。それは僕にとって画家であり映画監督であることの一部だったんだ」と明らかにしたうえで、「蒔いた種は刈り取る」と語ったという。
続けて、「喫煙者の心の奥底には、健康だから文字通り火遊びをしているという感覚がある。火遊びをしているようなものだ。何度も何度も禁煙を試みたが、苦しくなると最初の1本を吸ってしまう。そしてまたタバコを吸うようになる」という。また、喫煙を「美化」していると思ったことはなく、「生活の一部だった」と説明した。

しかし、肺気腫と診断された2年後、ついに喫煙を止めた。「壁に書かれた文字を見たんだ。このままでは1週間以内に死ぬぞってね。酸素を吸わずに動くことはほとんどできなかった。やめるしかなかったんです」。現在は、病状が悪化するのを避けるため、できるだけ家にいることを余儀なくされているという。

リンチ監督は、「結局は自分を殺すことになる。喫煙をやめることはできる。私は彼らに、そして私自身に、そう言う義務があるのです」と喫煙者へのメッセージを送った。
リンチ監督は今年8月に米誌「サイト・アンド・サウンド」のインタビューで、肺気腫で免疫力が低下しているため自宅から出られないと明かし、撮影現場で映画を監督することは出来ないが、遠隔で監督をすることになるだろうと監督引退を否定していた。