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ハリウッド特急便
デミ・ムーア、アカデミー賞主演女優賞受賞のマイキー・マディソンを祝福
(2025年3月5日11:30)

ロサンゼルスで3日(現地時間)に開催された第97回アカデミー賞授賞式で、主演女優賞部門は「サブスタンス」のデミ・ムーアがシーズンを通して賞を総なめにしたにもかかわらず、「ANORAアノーラ」のマイキー・マディソンが大逆転でムーアを打ち負かした。
マディソンの名前が呼ばれた瞬間、ムーアは「ナイス」と一言言ったが、表情は硬く落胆した様子だったと報じられた。だが、その後マディソンを祝福した。
米サイト、TooFabによると、ムーアは一夜明けた4日、波乱に満ちた受賞シーズンをソーシャルメディアで振り返った。「この賞のシーズンが終わりに近づくにつれ、この旅への感謝の気持ちで胸がいっぱいです」とインスタグラムに書き、ハリウッド最大の夜を前に、舞台裏での華やかなルーティンの動画を共有した。
さらに、「一生に一度の旅で、まだ始まったばかり!私のチーム、ノミネートの仲間たち、そしてこの経験を喜びと光に満ちたものにしてくれたみんなにとても感謝しています。『サブスタンス』のキャスト、スタッフ、ファンの皆さん…皆さんと一緒に働き、皆さんから学び、皆さんと一緒にこの映画を祝うことができてとても光栄です」と彼女は付け加えた。
そして、キャプションの最後に「そして、マイキー・マディソン、本当におめでとう。あなたが次の何を見せてくれるのか楽しみです」とマディソンを祝福した。
同作は、作品賞、監督賞(ショーン・ベイカー)など最多5冠を獲得して、今年のアカデミー賞のハイライトとなった。
昨年の受賞者であるエマ・ストーンから賞を授与された25歳のマディソンは、その瞬間を「シュール」と呼び、インディーズ映画で共に働いたキャストやスタッフに感謝の言葉を述べた。「LAで育ったけれど、ハリウッドはいつも遠く感じていた。この部屋に立っていることが本当に信じられない」と彼女は語った。
ニューヨークのストリップクラブで働くストリッパーを演じたマディソンは、この映画でロシアのオリガルヒの放蕩息子と店で出会い、気に入られて贅沢三昧の生活をさせてもらい、ラスベガスで結婚して幸せの絶頂を迎えるが、息子の両親が反対して大波乱の展開になる。マディソンは、スピーチの中でセックスワーカーのコミュニティに感謝の言葉を述べた。
そして、同じくノミネートされていたムーア(『サブスタンス』)、シンシア・エリヴォ(『ウィキッド ふたりの魔女』)、カーラ・ソフィア・ガスコン(エミリア・プレス』)、フェルナンダ・トーレス(『アイム・スティル・ヒア』)を前に、「私もただ、仲間の候補者たちの思慮深く、知的で、美しく、息をのむような作品を称えたいと思います。皆さんと一緒に評価されたことを光栄に思います」とほかの候補者を称えた。
「サブスタンス」は、ムーア演じる50歳を超えた元人気スターが、容姿の衰えで仕事が減っていく中、禁断の若返り医療に手を出すことから起きるホラーを描いた作品。
ムーアは、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)などを受賞し、アカデミー賞の重要な前哨戦といわれるSAG(全米映画俳優組合)賞でも主演女優賞を受賞したことから、アカデミー賞でも最有力候補に挙げられていたが、受賞はならなかった。同作はメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。日本は5月16日公開。いずれにしても、40年以上のキャリアで初のアカデミー賞ノミネートを果たしたムーアの次回作が注目される。