第77回カンヌ国際映画祭 パルムドールは「アノーラ」 セレーナ・ゴメスら4人が最優秀女優賞

(2024年5月27日11:15)

第77回カンヌ国際映画祭 パルムドールは「アノーラ」 セレーナ・ゴメスら4人が最優秀女優賞
パルムドールを受賞した「アノーラ」のショーン・ベイカー監督(カンヌ国際映画祭の公式サイトから)

第77回カンヌ国際映画祭の授賞式が25日(現地時間)、行われ、コンペティション部門の最高賞「パルムドール」に米国のショーン・ベイカー監督の「アノーラ」(原題・Anora)が選ばれた。また、「エミリア・ぺレス」(原題・Emilia Perez)のセレーナ・ゴメスら4人が最優秀女優賞を受賞した。

「アノーラ」はセックスワーカーの女性がロシアの新興財閥オリガルヒの息子と結婚したことで巻き起こる騒動を描いたコメディ。
最優秀女優賞は「エミリア・ペレス」(原題:Emilia Perez)のアドリア菜・パず、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメスの4人が受賞した。同作は、カンヌ映画祭のパルムドールを受賞した「ディーパンの闘い」(15)などのフランスのジャック・オーディアール監督が、メキシコを舞台に麻薬密売人らの世界をミュージカル仕立てで描いた犯罪スリラー。女性になる麻薬組織のボスを演じたカーラは、トランスジェンダーの女性として初めて受賞した。セレーナは、ボスの弁護士役で出演している。

イランの革命裁判所から有罪判決を受けて、国外脱出たモハマド・ラスロフ監督の「聖なるイチジクの種」に特別賞が贈られた。

コンペ部門に日本作品は選ばれていないが、監督週刊に出品された山中瑤子監督の「ナミビアの砂漠」が、国際批評家連盟賞を受賞した。

■コンぺティション部門の受賞結果

パルムドール 「アノーラ」(原題・Anora)(ショーン・ベイカー監督)
グランプリ 「光として想像するすべて」(原題・All We Imagine as Light)(パヤル・カパディア監督)
審査員賞 「エミリア・ペレス」(原題・Emilia Perez)(ジャック・オディアール監督)
審査員特別賞 「聖なるイチジクの種」(原題・The Seed of the Sacred Fig)(モハマド・ラスロフ監督)
最優秀監督賞 ミゲル・ゴメス(「グランド・ツアー」(原題・Grand Tour)
最優秀脚本賞 コラリー・ファルジャ(原題・The Substance)
最優秀女優賞 ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス、カーラ・ソフィア・ガスコン、アドリアナ・パズ(「エミリア・ぺレス」)(原題・Emilia Perez)
最優秀男優賞 ジェシー・プレモンス(「憐れみの3章」)