ジョン・レノン暗殺から43年 新作ドキュメンタリーで殺人犯の狂気の告白と「レノン最後の言葉」が明かされる

(2023年12月5日12:00)

ジョン・レノン暗殺から43年 新作ドキュメンタリーで殺人犯の狂気の告白と「レノン最後の言葉」が明かされる
ジョン・レノン(Instagram/@johnlennon)

ジョン・レノン暗殺から43年。レノンを殺害したマーク・デイヴィッド・チャップマン(68)の狂気の告白や事件の目撃者が聞いた「レノン最後の言葉」が新作ドキュメンタリーで明らかにされた。

米誌ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、1980年12月8日、40歳の若さで凶弾に倒れたジョン・レノンの43周年に先立ち、Apple TV+のドキュメンタリー「ジョン・レノン:審理なき殺人」(原題:John Lennon: Murder Without a Trial,)が6日(現地時間)配信開始となった。このドキュメンタリーは、レノンの銃撃の瞬間の目撃者2人の証言などが収録されているという。

ジョン・レノン暗殺から43年 新作ドキュメンタリーで殺人犯の狂気の告白と「レノン最後の言葉」が明かされる
マーク・チャップマン

チャップマンはJ・D・サリンジャーのベストセラー小説『ライ麦畑でつかまえて』に取り憑かれ、獄中の催眠状態で録音したテープの中で、レノンはこの小説のアンチ・ヒーロー、ホールデン・コーフィールドのキャッチフレーズである「インチキ野郎」だと主張したという。
そして「私の一部はやりたくなかった。頭の中で『やれ!やるんだ!やるんだ!』って」と告白。「ポケットから銃を取り出し、彼に狙いを定めて、5発全部を撃ち放った。自分じゃないみたいだったけど、自分だったんだ」、「誰かを殺せば、自分が誰かに変わると思ったんだ」などと語ったという。

ドキュメンタリーでは、タクシー運転手のリチャード・ピーターソンと、ダコタマンションのコンシェルジュ、ジョー・ヘイスティングスが43年間の沈黙に終止符を打ち、レノンが妻オノ・ヨーコと息子ショーン(当時6)と住んでいた同マンションの玄関の外で倒れているのを目撃した様子を詳細に語っているという。
ピーターソンは、「彼は『ジョン・レノン』って言ったんだ。ぽっちゃりした男だった。私は彼がレノンを撃つのを見ていた」といい「映画を撮っているんだと思った。でも、ライトもカメラも何も見えなかった。それで、『おい、これは映画じゃないんだ』と気づいたんだ」と証言。
ヘイスティングスは「彼(レノン)は私の横を走り抜けた。彼は『撃たれた』と言った。彼は口から血を流して床に倒れていました」と”レノン最後の言葉”を明かした。「私は彼を半分仰向けに倒して眼鏡を外して机の上に置いた。そしてヨーコは『救急車を呼んで、救急車を呼んで、救急車を呼んで』と叫んでいました」などと語ったという。

レノンを銃撃したチャップマンには無期刑が下り、収監20年を経過した2000年から2020年までに2年ごとに仮釈放を申請したが却下され続けて現在もニューヨーク州のウェンディ刑務所に収監されている。