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ジャニーズ性加害問題当事者の会が会見「事実認定と謝罪と救済の3点セットが認められた」と評価 「全てを話していない」など厳しい指摘も
(2023年9月8日18:30)

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が4日、東京・千代田区の日本記者クラブで記者会見して、ジャニーズ事務所の記者会見についての感想などについて明らかにした。この日ジャニー氏の性加害問題についてジャニーズ事務所が記者会見して藤島ジュリー景子氏が社長を辞任し東山紀之が新社長に就任したことや被害者への謝罪と補償の取り組みなどが発表された。
会見ではまずメンバーの1人1人が会見の感想やジャニーズ事務所への要望などを語った。
ハヤシ氏は「(ジャニーズ事務所の)会見の場で藤島ジュリー景子前社長から謝罪の言葉をいただき大変ありがたく思っています」と感謝の言葉を述べた。一方で、質疑応答を聴いて「納得いかない点も多々ありました」という。
「今日の新社長の東山さんの会見を聞いていますと、全てを話していない。言えない状況があるんだと思いますが、それではなんの解決にもならないかと思います。この先僕のような被害が起きないよう、事務所の中でも、なぜ今まで隠蔽されてきたのか、なぜいまだに『噂でしか聞いたことがなかった』などという言葉が出てくるのか不思議でたまりません。その事情はいろいろあると思いますが、公に出してもらい、日本のエンターテインメント業界で一から出発する気持ちで、先頭に立ってやっていただければなと思います」と語った。
長渡康二氏は「私たちは命を削りながらこの場に立っておりますので、それに見合う会見ではなかったのかなと思うんですが、全ては対話をしてからだと思います」とジャニーズ側との対話に期待を寄せた。
大島幸広氏は「今日会見を見ていて、しっかりと(性加害を)認めていただいて、心から謝罪をしていただいたと思います」と評価した。「これで心の傷がなくなったりとかはないですけど、100のうち10ぐらいは、少しは楽になったと思います」と語った。「東山さんが今後私たちと対話をしていただくとおっしゃっていたので、しっかりと対話していただきたいと思います」と要請した。
中村一也氏は「事実認定、被害者への救済、補償について会見されたことは夢のような感じに思いました」という。「しかし日本のトップ企業として、この場においても当時の話を隠ぺいされている東山氏。残念に思いました。真摯に向き合って命を懸けて信頼を取り戻す努力をしていきたいと立派な言葉を並べられておりますが、当時一緒に活動してきた、この会の先輩方が知ってます。こんな方が新社長とはとても残念に思いました」と東山氏が新社長に就任したことに疑問を呈した。
志賀泰伸氏は「藤島ジュリー氏がしっかりと会見に出てきて、被害者に対する謝罪をしていただいたというところでは評価できるところではありますが、白波瀬氏(副社長)が退任したから出てこないといったところとか、納得できない部分とかできるところとかはあると思うんですが、これからいろんなものを追及して解決して行ければと思っています」と語った。
またジャニーズ事務所の名前を変更しないと発表したことに、「ジャニーズ事務所という名前も僕は変えるべきだと思っています。これだけの人類史上の性的虐待が行われたという、世界的に見ても人類史上初の出来事になっているジャニーの名前を残すような事務所は存在してはいけないと私は思っております」と指摘した。
イズミ(仮名)氏は「いろいろ思うところはありますけれど、(性加害を)認めてもらったのは良かったなと思っています。新社長に思うことは、被害を受け朝、東山さんに『おはようございます』とあいさつしたときに、ニヤッとしたことがあるんですね、朝。本当に知らなかったのかなあと今思うところがあります」と明かした。
石丸志門副代表は「巨大企業のリスク管理の観点から申し上げますと、非常に稚拙で準備不足の会見だったという印象があります。ただ評価できる点としては、弊会が繰り返し申し上げてまいりました事実認定と謝罪と救済、この3点セットについては認められました」と評価した。

平本淳也代表は「認めて謝罪して救済する、そういった言葉を使って先の、特別チームの提言を受けて、をそのまままっすぐ表現され、そして今後に実行しようとされている。まさにこれからです。まだ始まってはいません。これからですということを何度も東山さんから聞きました」といい「ジュリーさんが登壇され、ほとんど下を見ず原稿を読むような姿勢ではなく自分の言葉としてしっかり発言され、救済までもメッセージはストレートに私たちに伝わった」と評価した。
そして「それを受けてこれから次、その次にどのような形で進んでいくのか、まだまだ手を放して喜べる状態ではありませんが、ジャニーズ側においても被害者、当会においても、言葉、メッセージ、あるいは先日出した要請を汲んでいただきたいと思っております」と述べた。
被害者の救済・補償問題について平本代表は「まずは申告してもらわないと始まらないそれを精査する期間を一緒に作りたい」という「被害者の声を汲んで取り入れて、その上で救済案、補償案を出してほしい。あるいは相談しながら一緒に加害者、被害者ともに被害者を救う。そういった方法・手段を取りませんか、あるいは取ってくださいという声を届けています」と語った。
石丸副代表は「事実認定に閉会のメンバーを加えないと現役のタレントに、知っているか否かでの判断を押し付けることになるので、ぜひわれわれを利用してほしい」と訴えた。
当事者の会は11日に日本弁護士連合会に人権救済申し立てを行う予定で、国内での刑事告発や海外での訴訟も検討しているという。これについて平本代表は「刑事告発ないし海外での告発については、それも辞さないという示唆であると受け止めてください」としている。