アレック・ボールドウィンの誤射事件、死亡した撮影監督の夫が不法死亡訴訟

(2021年11月4日10:45)

aアレック・ボールドウィンの誤射事件、死亡した撮影監督の夫が不法死亡訴訟
死亡した撮影監督ハリナ・ハッチンスさん (Instagram/@halynahutchins)

映画「ラスト」の撮影中にアレック・ボールドウィン(63)が撃った拳銃に入っていた実弾が当たって死亡した撮影監督ハリナ・ハッチンスさんの夫が弁護士を雇い、不法死亡訴訟を起こす準備をしていることが分かった。

米サイト「TMZ」によると、ハリナさんの夫マシュー・ハッチンスさんはロサンゼルスを拠点とする法律事務所の人身事故と不法死亡訴訟を専門としている弁護士を雇ったという。事情に詳しい関係者によると、訴訟はハリナさんの配偶者とその子供のために起こされ、被告は複数になるという。ハリナさんには、マシューさんと9歳になる息子のアンドロス君がいる。

アレック・ボールドウィン誤射事件、死亡した撮影監督の夫が不法死亡訴訟
アレック・ボールドウィン (Instagram/@alecbaldwininsta)

米ニューメキシコ州サンタフェ郡の地方検事と保安官は、ハリナさんの死について捜査を続けており、刑事訴追はまだ発表されていないが、あらゆる選択肢が検討されているという。 兵器係長のハンナ・グティエレス・リードさんが銃を用意し、その銃を助監督がボールドウィンに「コールド・ガン」(実弾が入っていない空包の銃)といって渡したとされる。リードさんが誤って実弾を装填したのか、そして助監督がチェックせずに渡したと取りざたされているが、リードさんの弁護士は、不満を持ったキャストが意図的にダミー弾の箱の中に1発以上の実弾を入れたのではないかと推測しているという。ボールドウィンが発砲した銃にリードさんが弾を入れ、ハリナさんを誤って殺してしまったことは認めているが、彼女は銃に実弾入っていたことは知らなかったと話しているという。

「ラスト」の製作プロダクションの保険契約では、撮影現場での死傷者に対する支払いは600万ドル(約6億8000万円)に制限されているという。これはすべての負傷者に対する合計額で、負傷したジョエル・スーザ監督もその対象になるという。だが不法死亡訴訟となると莫大な賠償額になる可能性もあり成り行きが注目される。

■不法死亡訴訟
不法死亡訴訟とは人の不注意や過失などから生じた死亡事故に対して、故人の家族又はそれに値する人が責任を求める訴訟。