ジョニー・デップ、名誉棄損裁判で証言 DVを否定し「目標は真実」「子供たちのために立ち上がる」

(2022年4月20日12:45)

ジョニー・デップ、名誉棄損裁判で証言 DVを否定し「目標は真実」「子供たちのために立ち上がる
ジョニー・デップ㊧とアンバー・ハード(Twitter/@CourtTV)

ジョニー・デップ(58)VSアンバー・ハード(35)の名誉毀損裁判で、デップが19日(現地時間)、「私自身は決してハードさんを殴るまでに至らなかったし、私の人生で女性を殴ったこともない」などと証言した。また自身の薬物使用歴や”ウンチ事件“についても語った。米メディアが報じた。

米誌「People」(電子版)によると、デップはバージニア州フェアファックスの裁判所で証人喚問に立ち、ハードから自分に対してなされたDV疑惑について「完全にショック」であるといい「真実のどの種にも基づいていなかったシナリオにエスカレートした」と述べた。そして「私自身は決してハードさんを殴るまでに至らなかったし、私の人生で女性を殴ったこともない」とDVを全面否定した。
デップはハードの虐待被害の証言について、「事実無根だとわかっていたので、その時は自分のためだけでなく、当時14歳と16歳だった私の子供たちのためにも立ち上がる責任があると思った」と付け加えた。デップは、ヴァネッサ・パラディとの間の娘リリー・ローズ(22)と20歳の息子ジャック(20)の父親である。

「私の目標は真実です」と語り、前妻からかけられた疑惑を「白紙に戻す」ことを望んでいると語った。自分の評判を落とし、自分の人生の中で「私が詐欺師で、嘘をついていたと思われることは、私を殺すこと」などと述べたという。

「練の6年間だった」「いわばシンデレラだったのが、0.6秒後にはカジモド(醜い男)になるというのは不思議なことです。私も、子供たちも、長年私を信じてくれた人たちも、そんな目に遭うべきじゃなかった。その人たちに、私が悪いことをしたとか、嘘をついたとか、詐欺師だとか思われたくなかったんです。私は正直であることに誇りを持っています」といい「真実だけが私の関心事です」と付け加えた。

デップは、2018年にハードがワシントン・ポストに寄稿したDVからの生還についてのコラムで、虐待者として描かれたことでハリウッドのキャリアが台無しになったと主張している。先週の冒頭陳述で、ハードの弁護士ベン・ロッテンボーンは、彼女がデップから 「身体的、感情的、言語的、心理的」、さらに「デップの手による性的暴力」など、「多くの形態をとった」家庭内虐待を受けたことを示す証拠があると述べている。デップの広報担当者は、この疑惑を「架空のもの」として否定していた。
同弁護士はハードのコラムの見出し「アンバー・ハード 私は性的暴力に反対を表明し、我々の文化の怒りに直面しました。それは変えなければならない」について、その見出しを自分で書いたわけでも、承認してもらったわけでもないと説明したが、「悲劇的なことに、それは真実です」と語った。「アンバーはデップの手によって性的暴力を受けたのです。彼女が受けた暴力について、最も生々しく、恐ろしい言葉で聞くことになるでしょう。あなたは彼女から直接それを聞くことになるでしょう。彼女は証言台に立ち、そう話すでしょう」と明らかにした。ハードの弁護団は20日(現地時間)、デップに反対尋問を行う予定だという。

■ジョニー・デップが薬物使用歴や”ウンチ事件“についても証言

米サイト「TMZ」によると、デップはアンバーとの交際の経緯を詳しく説明し、「ラム・ダイアリー」の撮影中に出会い、その間に恋愛関係が始まり、その後、開花したと語った。 アンバーは彼の目には完璧に映り、音楽的、美的、そしてその他の面でも彼にぴったりだと説明し、その初期の時期の約1年半ほどを懐かしそうに語ったという。しかし、それから間もなく、デップは物事が悪く見え始めたという。例えば、彼女が彼の就寝時間に口を出すので、それが気持ち悪いと思ったなどと証言した。
デップは、よく知られた薬物使用について認め、決して「パーティー」の手段としてではなく、むしろ生涯を通じて自分につきまとう痛みを麻痺させるために使用したと証言した。 11歳のときに母親が持っていた安定剤を飲んで薬物をやり始め、成長するにつれてさまざまな薬物を試したと述べています。また、アンバーが彼の薬物やアルコールの使用を著しく誇張し、装飾していると証言し、2人の関係が悪化したとき、彼女が彼の人生のその側面を武器にしたように感じると指摘した。
デップは、一時期オキシコドン(オピオイド系鎮痛剤)の中毒になったが、最終的にそれを完全にやめ、解毒したと語り、二度とその穴には落ちないと誓った。


デップは”ウンチ事件”についても証言した。2016年4月22日、アンバーはロサンゼルスのダウンタウンのペントハウスで自分のための誕生日パーティーを開いていた。デップは遅れて現れたうえに、途中で帰ると決めたため、ハードを激怒させたという。アンバーは、ジョニーがマグナムワインのボトルを投げつけてから立ち去ったと話している。
翌朝、家政婦がデップに電話し、誰かがベッドのデップの側でうんちをして、その上に布団をかぶせていたと報告したという。デップがベッドに入ったときにウンチまみれになることを企んでいたのではないかと疑い、ハードか彼女の友人のどちらかが犯人だと考えているという。ハードは、ペットのヨークシャーテリアのうちの1匹がウンチをしたと主張したが、デップはそれを嘲笑し、ウンチは犬が排泄するには大きすぎるとしている。デップは、このウンチ事件が結婚生活の破綻の最後の引き金になったと語ったという。

■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過

デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
18年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラから醜い男にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップの名誉棄損裁判では、「サン」の記事は「おおむね事実」としてデップは敗訴し, 控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が2022年4月12日(現地時間)、米バージニア州フェアファックスの裁判所で開始。ハードは1億ドル(約125億円)を請求して反訴している。

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