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映画
伊藤詩織監督「Black Box Diaries」が第97回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞のショートリストに選出
(2024年12月19日17:00)
自身の性的暴行被害を調査する姿を描いたジャーナリスト伊藤詩織さんの初監督ドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」が第97回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門のショートリストに選出された。17日(現地時間)、映画芸術科学アカデミーが発表した。日本人監督の作品が、同部門のショートリストに選出されるのは史上初。最終的なノミネートは来年1月17日に発表され、3月2日にロサンゼルスで授賞式が開催される。
映画芸術科学アカデミーは17日、第97回アカデミー賞の10部門の候補作を決めるためのショートリストを発表した。長編ドキュメンタリー映画部門、短編ドキュメンタリー映画部門、インターナショナル長編映画部門、メイクアップ&ヘアスタイリング部門、音楽部門(オリジナル・スコア)、音楽部門(オリジナル・ソング)、短編アニメーション映画部門、短編実写映画部門、音響・視覚効果部門の10部門で、ショートリストの中からノミネート作が選出される。長編ドキュメンタリー部門のショートリストには169作品の中からから「Black Box Diaries」など15作品が選ばれた。ドキュメンタリー部門のメンバーが投票し、ショートリストとノミネート作品を決定する。同作は米国など海外での評価が高く、ノミネートを経て同賞の有力候補の一つになるとみられる。
伊藤監督は、自身のインスタグラムで「今朝、夢のようなニュースで目が覚めました。『Black Box Diaries』が、第97回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞部門でショートリストに選出されました。また、日本人監督がこの部門でショートリストに選出されるのは史上初ということで、さらに大きな意味を感じています」と報告。
「そして今日は、裁判の勝訴からちょうど5年という特別な日でもあります。このニュースをこの日に受け取ることは、まるで新たに生まれ変わり、新しい一歩を踏み出すために背中を押してもらったような気持ちです」と伝えた。
「今年はまさに夢が現実になった一年でした。今年1月にサンダンス映画祭で初上映を迎えて以来、50以上の映画祭で上映され、19の賞をいただき、30ヶ国以上での配給が決定しています。この物語が国境を越え、人々の心をつなぎ、世界中で多くの人がこの映画を通し議論を始める様子を目の当たりにできるのは、本当に嬉しいことです。
この映画を信じ、一緒に作り上げてくれたチームに心から感謝とおめでとうを伝えたいです」とつづった。