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ハリウッド特急便
ブラッド・ピット、米誌「GQ」の表紙を飾りインタビューで「見果てぬ夢」語る
(2022年6月27日11:00)
ブラッド・ピット(58)が米誌「GQ」(8月号)の表紙を飾りインタビューで「見果てぬ夢」を語り、最新作「ブレット・トレイン」などについて語った。
米誌「GQ」は「ブラッド・ピットの見果てぬ夢」 というタイトルでピットのインタビューを掲載した。ピットの残りの人生に対する野望は、私たちの想像をはるかに超える神秘的なものだとしている。
ピットは、見た夢を忘れないように、枕元にペンと紙を置き、朝起きたときに思い出せることをすべて記録しているという。「それがとても役に立っているんだ。自分がコントロールしていないときに、そこで何が起こっているのか気になる」と語った。長い間、ピットの眠りを妨げていたのは、特に執拗で暴力的な夢だったという。その夢について、ピットはメールで説明して次のように書いたという。
4、5年前から、飛び降りたり刺されたりする夢をよく見るようになった。夜、暗い公園や遊歩道を歩いていて、エクソシストのような街灯の下を通ると、奈落の底から誰かが飛び出してきて、私の肋骨を刺すんです。いつも刺されていた。そして、恐怖で目が覚める。なぜ私を傷つけようとするのか、理解できなかったという。
米オクラホマ州出身のピットは22歳のときにカリフォルニア州に移り住み、世界一の映画スターになったゴールデン・ボーイで、一本の映画で2000万ドル(約27億円)を稼ぐといわれ、ジェニファー・アニストンとアンジェリーナ・ジョリーとの結婚・離婚で常にパパラッチに付きまとわれているため、狙われ、取り憑かれたように感じるのは容易に想像がつく。しかし、この悪夢を研究し、注意深く記録し、その意味を突き止めようとすることによって、悪夢が彼を支配することが少なくなったという。
アンジェリーナ・ジョリー(47)との離婚から6年、現在58歳のピットは、長年にわたる主役の座から退き、最近、意外性を感じさせるキャラクターを演じ、30年間彼が演じてきたスター像を遊び心で覆しているという。そして映画プロデューサーとして、新進気鋭の作家を支援し、偉大な作家の作品を映画化する手助けをすることに大きな関心を寄せている。ピットは、キャリアの最終段階として、今後どのような道を歩んでいくのか、じっくりと考えていて「最後の学期、あるいは3学期だと考えている。このセクションはどうなるんだろう?そして、それをどのようにデザインしたいのか」と語ったという。
今年、ピットのプロダクション「Plan B Entertainment」は、レイプ犯に立ち向かう女性たちを描いたミリアム・トゥーズの小説を映画化し、サラ・ポーリーが監督した「Women Talking」や、マリリン・モンローの内面を描いたジョイス・キャロル・オーツの原作をアナ・デ・アルマス主演、アンドリュー・ドミニク監督で映画化する「ブロンド」など数多くの意欲的な作品を製作する。
伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」を映画化するピット主演の「ブレット・トレイン」(米8月5日公開、日本9月1日公開)の撮影は、パンデミック真っ只中のロサンゼルスで行われた。「スタジオの門の外は大変なことになっていた」と、共演のブライアン・タイリー・ヘンリーは振り返る。「私が一番覚えているのは、笑い声です。ブラッドの笑いは本当に伝染しやすいんだ。彼は撮影現場に、何も無理をしていないような安らぎをもたらしてくれる」と語る。
ピットは、東京から京都へ向かう新幹線の中で、燃え尽き症候群から立ち直ったばかりの殺し屋レディバグを演じている。このキャラクターは、ピットにとって親しみやすく、欠点があり、少し風変わりなタイプだという。「ワンス・アポン・ア・タイムン・ハリウッド」のクリフ・ブースのような最近の役柄を思わせ、シンプルな魅力と自虐的なユーモアでこの役を演じているという。
ピットは「私は芸術を通して話をする生き物なんです。いつも作っていたいんです。作っていないと、何らかの形で死んでしまうんです」と語る。映画以外にも、彫刻、家具、住宅などを作ってきた。時々、音楽も作っているという。