大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告 銀行詐欺罪などを認め司法取引 最高33年の禁固刑が軽減

(2024年5月10日12:00)

大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告 銀行詐欺罪などを認め司法取引 最高33年の禁固刑が軽減
水原一平被告

大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告(39)が8日(現地時間)、銀行詐欺などの罪を認め司法取引が成立したことを米連邦検察が発表した。最高33年の禁固刑の可能性生があるが、司法取引により刑期が軽減されるとみられている。

水原被告は、違法なスポーツ賭博のために大谷選手の口座からおよそ1700万ドル(約26億円)を不正に送金した銀行詐欺の罪と、嘘の納税申告書を作成し、410万ドル(約6億円)の所得を申告していなかった罪も認めた。さらに水原被告が歯の治療を装って、6万ドル(約900万円)をだまし取った新たな手口も明らかにされた。連邦検察官は「被害額は甚大で、正義の鉄槌を下すことに全力を尽くす」とコメントした。

米TMZによると、、米司法省は8日(現地時間)、水原被告が、数年にわたる大規模な詐欺行為について、銀行詐欺罪1件と虚偽申告罪1件を認めることに合意し、まもなく刑に服すことになると発表した。米スポーツ専門チャンネルESPNによれば、水原被告は違法なブックメーカーとされるマシュー・ボーウィーとともに働いていた米リアリティ番組「オレンジカウンティのリアルハウスワイブス」に出演するライアン・ボヤジアンの口座に支払いを行なっていたという。ボヤジアンとボーウィーはラスベガスのカジノで資金洗浄をしていたといわれる。

英語が堪能ではない大谷選手は、2018年に大谷のために米国で銀行口座を開設したことも含めてアメリカにいる間、ほとんどすべてを水原に頼っていたという。司法省によると、2021年9月、水原被告はスポーツイベントで賭けを始め、すぐに違法賭博のブックメーカーに借金をした。
その時、大谷選手の口座からから盗む計画を練り、彼の銀行口座に不正な変更を加え、実質的大谷選手の財産に自由にアクセスできるようにしたという。司法省によれば、水原はおよそ3年の間に約24回、大谷になりすまして口座からブックメーカーに送金したとされる。
水谷被者はまた、大谷選手の資金を高額な歯科治療費の支払いや、32万5000ドル(約5000万円)相当の野球のトレーディングカードの購入に使ったとされている。

水原被告は5月14日(現地時間)、カリフォルニア州の裁判所に出廷して罪状認否が行われる予定。司法取引で罪を認めることで、有罪か無罪の評決を出す大陪審の審理は省略され、2~3か月後に判事が量刑を言い渡す見通し。被害額の全額の返済も命じられる。返済がどれくらい可能かにもより、禁錮8年から10数年の実刑判決になると予想されている。 そうしたなか、生き馬の目を抜くハリウッドが”水原スキャンダル”に目をつけ、テレビシリーズ化する企画を進めているという。水原被告や大谷選手役を誰がやるのかなどと早くも話題になっているが、水原被告の裁判の行方とともに波紋が続きそうだ。