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ハリウッド特急便
アンバー・ハード証言 デップは私が共演したジェームズ・フランコとの浮気を疑った
(2022年5月5日11:15)
ジョニー・デップ(58)とアンバー・ハード(36)の名誉棄損裁判で5日(現地時間)、前日に続いて証言台に立ったハードは、映画「サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶」(2015年)に出演したときに共演のジェームズ・フランコ(44)と不倫していると疑い追及したと主張した。航空機内で蹴り倒されたなどとデップの暴力についても証言した。米メディアが報じた。
米誌「People](電子版)によると、デップはフランコをきらっていたため、フランコと共演したときにケンカになったと語った。ハードは、2008年のコメディ映画「スモーキング・アイ」で初めてフランコと共演した。その後、デップと婚約したハードはフランコと再会し、2015年の犯罪ドラマ「サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶」で共演した。ハードは2014年5月にニューヨークでその映画を撮影し、デップはボストンで「ブラック・スキャンダル」の撮影をおこなったという。そしてフランコをめぐってデップと口論になった「悪夢」を振り返った。
「ジェームズ・フランコとの仕事を引き受けたことに怒っていた」と語った。「デップはフランコが大嫌いで、私が過去に『スモーキング・アイ』で共演したことから、過去に密かに彼と関係を持っていたのではと非難しました」とハード。
「私が(フランコと)キスシーンをすることになっていたことを彼に言わなかったことについて何度も非難しました」といい「ロマンチックなシーンについて私が何をするのか明確にしなかったことで、隠していたと非難されたのです。だから、もちろん喧嘩はしたくなかったし、言い争いもしたくなかったけど、そういうシーンがあったときに、どうやって彼に伝えるか、卵の殻のようなつま先立ちをしなければならなかった」と語った。
ハードは、フランコとのシーンを電話でデップに説明したところ、デップは動揺して「叫んだ」という。まるで「私が不倫していたと言ったかのように、私に腹を立てていました」という。ハードは、デップの娘のリリー・ローズの誕生日にロサンゼルスへ一緒に行くためにボストンへ飛ぶ予定だったので、次にデップに会うのは「緊張しました」と振り返った。デップが自家用機に乗ったとき「体のすべての細胞で何かがおかしいと思いました」と述べた。
デップはキスシーンの撮影で「舌を滑らせたか」と聞いたので、ハードは「そうしないようにした」と述べたという。「デップは私の体について本当に嫌なことを言っていた」と付け加え、「私がどう好きか、どう反応するかについてね。それから、彼は私を愚弄し始めたのです。『お前がそれを好きなのはわかってる』と。彼は私を『やり手』と呼びました」。
■ハード「航空機内でデップに侮辱され蹴り倒された」
デップは飛行機のセキュリティやアシスタントの前で彼女を「ふしだら女」などと呼び彼女を「恥ずかしくさせた」という。ハードはこれ以上彼を「怒らせない」ためにゆっくり立ち上がると、デップは彼女に向かって氷や食器などを投げ始めたと述べた。
デップは彼女が返事をするのをやめると彼女の顔を平手打ちしたという。「誰かの前でそんなことが起こったのは初めてだった」という。「その場から立ち去り、再び席を替えようとしたとき、彼のブーツが背中に当たったのを感じ、蹴られ、床に倒れた」と証言した。
「誰も何も言わず、何もしなかった。あの飛行機では、ピンが落ちる音が聞こえるほどでした。緊張が伝わってきました。でも、誰も何もしてくれなかった…。私は、彼が人々の前で私を蹴って倒すことができることをとても恥ずかしく感じました」。
デップは、ハードやいかなる女性も殴ったことはないと何度も宣誓証言しているが、裁判の序盤の証言で、2014年にボストンからロサンゼルスへのフライトでの事件に言及した。デップは2人が「前夜に口論をした」ことを確認し、ハードが自分を扇動するために喧嘩のきっかけを「積極的に探していた」と述べた。
デップは飛行機に乗ったとき、アヘンを服用していたので「痛みを感じなかった」と証言し、酔っていたことは否定している。「彼女が何か乱闘の準備をしていることは分かっていたので、私は飛行機の中でノートに絵を描いていました。彼女は言葉巧みに罵り、責め、突き、肉体的、心理的、感情的に突いてきた」と語り、飛行機のトイレに「隠れ」て、中に閉じこもって眠ってしまったなどと証言していた。
反対尋問でデップは、フランコについて口論したこと、ハードがこの俳優と浮気しているのではないかと疑っていたことを認めたという。
同誌は記事の最後に「家庭内暴力に遭った場合は、全米家庭内暴力ホットライン(1-800-799-7233)に電話するか、thehotline.orgにアクセスしてください。すべての電話はフリーダイヤルで、秘密は守られます。このホットラインは、170以上の言語で24時間365日対応しています」との告知を掲載した。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。判決は「サン」の記事は「おおむね事実」として名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。