テイラー・スウィフトの「AI生成ポルノ」SNSで拡散　連邦犯罪とする法案米議会に提出

AI（人工知能）で生成したテイラー・スウィフト（34）のポルノまがいの画像がSNSに拡散している問題で、フェイク画像を規制する連邦法が米下院議会に提出された。米メディアが報じた。

米紙ニューヨーク・ポスト（電子案）によると、AIで生成したポルノの問題がテイラー・スウィフトに波及し、これを規制する法律を求める声が米国で再燃している。今週、彼女のディープフェイク画像（デジタル加工された「写真」）がX（旧ツイッター）で出回り、スウィフティー（スウィフトのファン）を嫌悪させた。スウィフトが性的にきわどい姿勢をsiteiruの画像などが写っているという。
スウィフティーたちは、実在の人物の似顔絵を使って偽のポルノを作り、それを全世界に向けて発信することに対して、法律の規制がないのはおかしいと声を上げているという。

そうしたなか、AIで生成したフェイクポルノを防止する法案が、米下院議員ジョセフ・モレル（ニューヨーク州選出）とトム・キーン（ニュージャージー州選出）によって下院司法委員会に再提出されたという。
この法案は、デジタル加工されたポルノ画像を非同意で共有することを連邦犯罪とし、懲役刑、罰金刑、またはその両方を科すもの。また、被害者が加害者を法廷で訴えることも可能になるという。

モレル議員は自身のXで 「AIが生成したテイラー・スウィフトの露骨な画像の拡散には呆れる。これは性的搾取であり、私はそれを連邦犯罪とするために私の法案で戦っている」とツイートした。

被害者はセレブにとどまらず、昨年10月、ニュージャージー州ウェストフィールド高校の生徒が、女子生徒の似顔絵を使ってAIポルノを作成してSNSに投稿した事件があったという。

英紙「デイリー・メール」によると、謎の運営サイト「セレブ・ジハード」が、最新の偽物の元凶だと報じている。リアルなディープフェイクとともに、同サイトは他のセレブの流出した露骨な写真を嬉々として大量に掲載しているという。Xはスウィフトの写真を共有するアカウントを停止し始めたが拡散はとまらず、モグラたたきゲームをしているようだという。昨年10月、バイデン大統領ははAI開発を規制する大統領令に署名した。いくつかの州ではAI開発を禁止する法律が制定されているが、連邦法としてはまだ制定されていないという。「AIポルノ」を規制するための対策が急がれる。