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ハリウッド特急便
ジョニー・デップ、名誉毀損裁判の評決を待つ間、ジェフ・ベックのライブに飛び入り出演
(2022年5月31日11:30)

ジョニー・デップ(58)が29日(現地時間)、イギリスで行われたライブにサプライズで登場して、ジェフ・ベック(77)と一緒にステージ上でギターを弾いた。アンバー・ハード(36)との名誉棄損裁判は27日(現地時間)に最終弁論が終了し、陪審員が審議をして評決を下す。
米誌「People」(電子版)によると、デップは、ハードに対する名誉毀損裁判の最終弁論が27日(現地時間)に米バージニア州の裁判所で行われた後、週末に海外のロックコンサートに出演した。
デップはイギリスのシェフィールド・シティ・ホールにサプライズ出演し、ステージに上がって伝説のギタリスト、ジェフ・ベックとギターを演奏した。30、31日(現地時間)にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのライブを控えているベックは、2020年4月にデップと共にジョン・レノンの曲を取り入れた曲「Isolation」を発表している。
ベックのウェブサイトでは、デップは「予期せぬ共謀者」として紹介されており、2人は「ここしばらくの間、一緒に音楽を制作していた」と明かしている。ベックは当時、「もう少ししたらジョニーと僕からもっと話を聞くことになるだろうけど、それまではこのレノンの名曲を僕らが取り上げたことで皆さんが慰めと連帯感を感じてくれたら嬉しい」と付け加えている。

デップとハードの名誉棄損裁判は、7人の陪審員が27日(現地時間)に審議を開始した。デップは、ハードがDV被害を訴えたことについてワシントン・ポスト紙に寄稿した2018年12月のコラムが名誉棄損で彼のキャリアを阻害したとして、5000万ドル(約63億5000万円)の損害賠償を要求している。
ハードは、デップの弁護士アダム・ウォルドマンが、彼女のDV被害の申し立てを「デマ」と公言して彼女の評判を落とし、キャリアをストップさせたとして、名誉棄損で1億ドル(約127億円)の賠償を請求して反訴している。
ハードが求める1億ドルという異例の巨額賠償金について、彼女の弁護士エレイン・ブレデホフトは最終弁論で、デップの賠償金の2倍にあたるこの数字に至ったのは、「メッセージを返すため」と述べた。彼女は陪審員にこう説明した。「私たちは1億ドルを出せと言っているのではありません。この事件の損害額を見て、何を判断するにしても、公正で合理的であることを求めているのです」と説明した。
2020年11月、デップはロンドンで、自分を「ワイフ・ビーター」(妻虐待者)と呼んだイギリスのタブロイド紙「サン」に対する名誉毀損訴訟で敗訴している。ハードは法廷でデップと対決して記事の裏付けとなる証言をした結果、判事は「サン」誌が報じたデップのハードに対する虐待の記述を「実質的に真実」であると認定。2021年3月、上訴も却下されてデップが敗訴した。
陪審員は31日(現地時間)に審議を再開する。米国の裁判所に舞台を移しての“第2ラウンド”に7人の陪審員はどんな評決を下すのか注目される。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。