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映画
第81回ベネチア国際映画祭 ニコール・キッドマン女優賞 母親死去で授賞式欠席 金獅子賞は「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」
(2024年9月8日13:30)
第81回ベネチア国際映画祭の授賞式が7日(現地時間)、開催され、最高賞の金獅子賞はスペインのペドロ・アルモドバル監督の「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」(原題:The Room Next Door)が受賞した。ニコール・キッドマンが女優賞を受賞したが母親の死去のため授賞式を欠席し、監督が「この賞は彼女のもの」などとするキッドマンの声明を発表した。
女優賞には「ベイビーガール」のニコール・キッドマンが選ばれたが、母親が死去したため授賞式を欠席して帰国した。
米Page Sixによると、キッドマンは、母親のジャネル・アン・キッドマンさんが亡くなったことを受けて、ベネチア映画祭への出演を取りやめた。授賞式ではハリーナ・ライン監督がキッドマンの声明を読み上げた。キッドマンは、「私はショックを受けていて、家族のもとへ行かなければなりませんが、この賞は彼女のためのものです」としたうえで、「彼女は私を形作り、導き、そして作ってくれた。ハリーナを通して、皆さんに彼女の名前を言うことができるなんて、感謝に堪えません。人生と芸術の衝突は胸が張り裂けそうで、胸が張り裂けそうです」としている。ジャネルさんは84歳だった。ジェネルさんはキッドマンが服装を選ぶアドバイスするなど親しい関係だったという。
金獅子賞の「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」は、ティルダ・ウィンストン演じるがんを患い安楽死を望む女性が、人生の最後を迎えるなか、ジュリアン・ムーアが演じる親友の女性との交流を深めてゆく様子を描いた作品。ワールドプレミアでは17斌夫スタンディングオベーションを受けたという。12月20日に北米で公開される。
金獅子賞に次ぐ審査員大賞には、マウラ・デルペロ監督の「Vermiglio」が受賞した。日本の作品では空音央監督の「HAPPYEND」がオリゾンティ部門に出品されていたが受賞はしなかった。
■コンペティション部門の主な賞
金獅子賞 「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」(ペドロ・アルモドバル監督)
銀獅子賞(審査員大賞) 「Vermiglio」(マウラ・デルペロ監督)
銀獅子賞(最優秀監督賞) ブラディ・コーベット監督(「The Brutalist」)
女優賞 ニコール・キッドマン(「ベイビーガール」)
男優賞 ヴァンサン・ランドン(「ザ・クワイエット・サン」)
脚本賞 ムリロ・ハウザー&エイトール・ロレガ(「アイム・スティル・ヒア」)
審査員特別賞 「エープリル」(デア・クルムベガシュヴィリ監督)
マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)ポール・キルシェ(「アンド・ゼア・チルドレン・アフター・ゼム」)