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ハリウッド特急便
アンバー・ハード、ジョニー・デップの評決後「娘に集中したい」
(2022年6月7日12:00)
アンバー・ハード(36)は元夫ジョニー・デップ(58)との名誉毀損訴訟の評決を不服として上訴の意向と弁護士が明らかにしたが、一方で「今は娘との生活に集中したい」と語っているという。評決後のハードとデップの動向は―。
デップとハードが法廷で対決した名誉棄損裁判は1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審員がデップに1035万ドル(約11億円)の損害賠償を認めた。一方、ハードの反訴には200万ドル(約2億円)の損害賠償を与えた。ハードは”デップ勝訴“の評決に「失望した」と声明を出し、女性にとっての「後退」であるとした。
米誌「People」(電子版)によると、ハードはこの判決について「まだ動揺している」と関係者が語った。そして6週間の裁判が終わって、母親であることに集中しているのという。ハードは2021年4月に第1子となる娘オナー・ペイジを出産している。
「ハードは週末を赤ん坊の娘と過ごしました。彼女は評決についていら立ってしています」と関係者。「彼女の弁護団が提示したすべての証拠があるのに、7人の陪審員がどのようにして彼らの決定に到達したのか理解できないようだ」という。「彼女は次の法的手段を考えているところです」と同関係者はハードが上訴の意向であることを明かした。
評決から一夜明けた2日朝(現地時間)、ハードの弁護士エレイン・ブレデホフトは、「偏ったソーシャルメディアの注目が陪審員を動かした可能性がある」と主張し、上訴する予定であることを明らかにした。また、関係者は「今のところ、彼女は娘に集中したいのです。裁判は、母親としての特別た時間をたくさん奪ってしまった。ハードは娘と家族と過ごす夏を楽しみにしています」と語る。
裁判が始まる数日前、ハードは1歳の誕生日を祝うためにピンクの風船で遊ぶ娘ちゃんとの写真をインスタグラムに投稿して「私の小さなOちゃんは今日で1歳になったわ。あなたがここにいることがまだ信じられないわ。最高の1年よ」とキャプションを付けている。
一方、デップは今「自分自身に集中している」と関係者が同誌に語った。「彼は絶対に前を見て、これを乗り越えています。彼はポジティブなものを探していて、ネガティブなものから離れようとしているんです。幸せと安心を感じています」という。
「彼は次に何をするか考えているところです。彼は自分の正当性が証明されたと感じている」と情報筋は明かす。「彼は肩の荷が下りたと感じている。この6年間は大変だった。男性からも女性からも前向きな応援の声をたくさん聞くことができ、とても嬉しく思っている」と語った。
デップは評決後の声明で、「陪審員は私の人生を取り戻してくれた」と述べた。元恋人ヴァネッサ・パラディとの間の娘で女優のリリー・ローズ(23)と息子ジャック(20)という2人の成人した子供を持つこの俳優は、「私の子供たちと、私を支持してくれたすべての人々のために真実を語ることでした。やっとそれを達成できたと思うと、安らかな気持ちになります」と述べた。
評決後の声明で、ハードは「元夫の権力、影響力に立ち向かうには、山のような証拠ではまだ不十分で心が痛みます」と述べた。さらに、「声を上げた女性が公に恥をかかされ、屈辱を受ける可能性があった時代に逆戻りさせるものです。女性に対する暴力は深刻に受け止めるべきという考えを後退させるものです」と述べた。そして「ジョニーの弁護士は、陪審員に言論の自由という重要な問題を見落とさせ、私たちがイギリスで勝利したほど決定的な証拠を無視させることに成功した」と彼女は続けた。「この裁判に負けたことは悲しい。でも、アメリカ人として持っていると思っていた、自由に公然と話すという権利を失ってしまったようで、もっと悲しいです」と語っていた。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。
2022年6月1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審が、デップがハードのコラムを名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した訴訟について、名誉棄損を認めてハードに1500万ドル(約20億円)の賠償支払いを命じた。一方、ハードがデップに1000万ドル(約130億円)の損害賠償を請求して反訴した名誉棄損の訴訟について、デップ側に200万ドル(約2億6000万円)の支払いを命じた。