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映画
第82回ゴールデングローブ賞 テレビ部門「SHOGUN 将軍」真田広之の主演男優賞など4冠
映画部門 作品賞「ブルータリスト」と「エミリア・ペレス」
(2025年1月6日14:30)
アカデミー賞の前哨戦となる第82 回ゴールデングローブ賞の授賞式が5日(現地時間)、ロサンゼルスで開催され、テレビドラマ部門で、真田広之が主演・プロデューサーを務めた「SHOGUN 将軍」が作品賞、真田の主演男優賞、アンナ・サワイの主演女優賞、浅野忠信の助演男優賞とノミネートされた4部門ですべて受賞の快挙となった。映画部門では「ブルータリスト」と「エミリア・ペレス」が作品賞を受賞した。
■テレビ部門「SHOGUN将軍」真田広之の主演男優賞など4冠
ゴールデングローブ賞は映画とテレビを対象にしており、テレビのドラマ部門では真田広之が主演・プロデューサーを務めた戦国時代劇「SHOGUN 将軍」が、ドラマシリーズの作品賞、主演男優賞(真田)、主演女優賞(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信)の4部門で受賞した。
真田は日本人初となるドラマシリーズ部門主演男優賞の授賞スピーチを英語で行い、「ゴールデングローブ、私を認めてくれてありがとう。とても幸せです」と喜んだ。そして「この素晴らしい旅を分かち合った、「SHOGUN」のFX(制作)、ディズニー+、Hulu(配信)、すべてのキャスト、すべての人に感謝します」と感謝の言葉を述べ、世界の俳優たちに向けて「自分を信じてください。あきらめないで、そして幸運を」と語りかけた。
ドラマシリーズ部門で日本人初の助演男優賞を受賞した浅野忠信も英語でスピーチ。「マイネーム・イズ・アサノタダノブ…ワ―ォ!アハハハ…サンキュー・ソー・マッチ!」と喜びを爆発させ、「明日撮影があるので今夜東京に帰ります。ビッグ・プレゼント・フォーミー。サンキュー」とサンキューを連発して喜び、会場から大きな拍手を受けていた。
アメリカの有料テレビチャンネルFXが制作した「SHOGUN 将軍」(日本ではDisney+が独占配信)は、関ヶ原の戦いの前夜を描いた歴史ドラマで、昨年のエミー賞では徳川家康をモデルにした吉井虎永を演じた真田広之が主演男優賞、細川ガラシャをモデルにした戸田鞠子役のアンナ・サワイが主演女優賞、フレッド・トーイ監督が監督賞、そして作品賞などエミー賞史上最高の18部門制覇も快挙となった。当初はリミテッド(10話完結)の予定だったが、大ヒットしてシーズン2、シーズン3の製作が決定している。
■映画部門 作品賞「ブルータリスト」(ドラマ)と「エミリア・プレス」(コメディー/ミュージカル)
映画部門では、「ブルータリスト」が作品賞(ドラマ)、主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)、監督賞(ブラディ・コーベット)を受賞した。
同作は、ブロディ演じる、ホロコーストを生き延びてアメリカに移住したハンガリー系ユダヤ人建築の旅を描く壮大な歴史ドラマで3時間半を超える大作。日本公開は2月21日。
また、「エミリア・ペレス」がコメディ・ミュージカル部門の作品賞、助演女優賞(ゾーイ・サルダナ)、非英語作品賞を受賞した。同作は「エミリア・ペレス」(日本3月28日公開)。
同作は、、メキシコが舞台のミュージカル・スリラー。性別適合手術を受けて“エミリア・ペレス”という名の女性に生まれ変わった麻薬カルテルの元ボス・ファンの数奇なドラマを描く。トランスジェンダー女優のカーラがファンとエミリアの2役を演じ、セレーナはフアンの妻役を演じた。第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されて、カーラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメスら女優4人が最優秀女優賞を獲得し、さらに審査員賞を受賞して話題を呼んだ。(日本3月28日公開)
ブロードウェイの人気ミュージカルを映画化した「ウィキッド ふたりの魔女」は作品賞(ミュージカル/コメディ)、シンシア・エリヴォの女優賞、アリアナ・グランデの助演女優賞など4部門にノミネートされた。
ゴールデングローブ賞の授賞式は、コメディアンのニッキ・グレイザーが司会を務め、1月5日午後8時(現地時間)から行われ、CBSで放送された。受賞結果や授賞式のスピーチなどは同賞の公式Xなどから。
【映画部門の主なノミネートと受賞=●】
■作品賞(ドラマ)
●「ブルータリスト」 「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」 「教皇選挙」 「デューン 砂の惑星PART2」 「ニッケル・ボーイズ(原題:Nickel Boys)」 「セプテンバー5」
■作品賞(コメディー/ミュージカル)
「ANORA アノーラ」 「チャレンジャーズ」● 「エミリア・ペレス」 「リアル・ペイン~心の旅~」 「ザ・サブスタンス」 「ウィキッド ふたりの魔女」
■主演男優賞(ドラマ)
●エイドリアン・ブロディ(「ブルータリスト」)
コールマン・ドミンゴ(「シング、シング」)
ダニエル・クレイグ(「クィア/ Queer」)
レイフ・ファインズ(「教皇選挙」)
セバスチャン・スタン(「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」)
ティモシー・シャラメ(「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」)
■主演男優賞(コメディー/ミュージカル)
ジェシー・アイゼンバーグ(「リアル・ペイン~心の旅~」)
ヒュー・グラント(「ヘレティック」)
ガブリエル・ラベル(「サタデー・ナイト」)
グレン・パウエル(「ヒットマン」)
ジェシー・プレモンス(「憐れみの3章」)
●セバスチャン・スタン(「ア・ディファレント・マン」)
■助演男優賞
デンゼル・ワシントン(「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」)
エドワード・ノートン(「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」)
ガイ・ピアース(「ブルータリスト」)
ジェレミー・ストロング(「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」)
●キーラン・カルキン(「リアル・ペイン~心の旅~」)
ユーラ・ボリゾフ(「ANORA アノーラ」)
■主演女優賞(ドラマ)
パメラ・アンダーソン(「ザ・ラスト・ショーガール」)
アンジェリーナ・ジョリー(「マリア」)
ニコール・キッドマン(「べイビーガール」)
ティルダ・スウィントン(「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」)
●フェルナンダ・トーレス(「アイム・スティル・ヒア」)
ケイト・ウィンスレット(「リー」)
■主演女優賞(コメディー/ミュージカル)
エイミー・アダムス(「ナイトビッチ」)
シンシア・エリヴォ(「ウィキッド ふたりの魔女」)
カーラ・ソフィア・ガスコン(「エミリア・ペレス」)
マイキー・マディソン(「ANORA アノーラ」)
●デミ・ムーア(「ザ・サブスタンス」)
ゼンデイヤ(「チャレンジャーズ」)
■助演女優賞
アリアナ・グランデ(「ウィキッド ふたりの魔女」)
フェリシティ・ジョーンズ(「ブルータリスト」)
イザベラ・ロッセリーニ(「教皇選挙」)
マーガレット・クアリー(「ザ・サブスタンス」)
セレーナ・ゴメス(「エミリア・ペレス」)
●ゾーイ・サルダナ(「エミリア・ペレス」)
■監督賞
●ブラディ・コーベット(「ブルータリスト」)
コラリー・ファルジャ(「ザ・サブスタンス」
エドワード・ベルガー(「教皇選挙』」)
ジャック・オーディアール(「エミリア・ペレス」)
パヤル・カパディア(「オール・ウィー・イマジン・アズ・ライト」)
ショーン・ベイカー(「ANORA アノーラ」)