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映画
ジョニー・デップ、カンヌ国際映画祭で物議 「ハリウッドは必要ない」発言も
(2023年5月18日15:10)

第76回カンヌ国際映画祭が16日(現地時移管)、フランスのカンヌで開幕してジョニー・デップ(59)主演のフランス映画「ジャンヌ・デュ・バリー」(原題:Jeanne Du Barry)がオープニング作品として上映されたが、元妻の女優アンバー・ハード(37 )とのイギリスでの名誉棄損裁判でDV疑惑の記事が事実と認定されたことなどから、デップ主演映画をオープニング作品に選んだことを問題視する質問も飛ぶなど物議をかもしているという。そうしたなか、デップは記者会見で反発する発言をしたという。米メディアが報じた。
AFP=時事電によると、仏映画産業関係者のグループは、カンヌ映画祭は「暴行する人間をレッドカーペットを敷いて歓待している」と非難した。ネットでも、デップの招待に怒りの声が上がっているという。
米PageSixによると、カンヌ映画祭に参加したデップは17日(現地時間)、現地で行われた記者会見で「自分について書かれていることはフィクションだ」メディアを批判し、「ハリウッドの必要性はあまり感じない」などと語ったという。
デップは45分遅れて会見場に到着し、「ハリウッドからボイコットされたと感じたか?まあ、脈がなければ、これはすべて奇妙なジョークだと感じることはできないだろうね」といい「空中に浮かぶ母音と子音の束に過ぎないもののために、出演している映画から辞任するように言われたら…」と謎めいた言葉を言ったという
デップはハードが2918年にワシントン・ポストにDV被害の手記を書いたことがきっかけで、「ファンタスティック・ビースト」シリーズ3作目のグリンデルバルド役を降板させられ、決まっていた「パイレーツ・オブ・カリビアン」の新作も見送られたといわれる。
デップは「今、私はボイコットされたと感じているのだろうか?いや、まったくない。ボイコットされたと感じないのは、ハリウッドのことを考えてないから。ハリウッドの必要性をこれ以上あまり感じないんだ」と語ったという。
さらに、フランス国王ルイ15世を演じた話題のフランス映画「ジャンヌ・デュ・バリー」に出演したことに、多くの人が「カムバック」と表現しているが、デップは「カムバックという言葉に疑問を持ち続けているんだ、だって僕はどこにも行ってないからね。多分、人々はその時の恐怖心から電話をするのを止めたんだろうけど、僕はどこにも行かなかったんだ」などと語った。
そして「私や私の人生に関して、この5、6年間皆さんが読んできたことの大半は、幻想的で恐ろしいほどのフィクションだ」と語った。
映画祭のディレクター、ティエリー・フレモーは、デップの映画が上映されたことによる反発について、別の記者会見で「このメディア化されたプロセスに興味がない人が世界に一人いるとすれば、それは私です。私は俳優としてのジョニー・デップに関心があるのです」と述べたという。

「ジャンヌ・デュ・バリー」は、マイウェンが脚本・監督・製作を務め、デップ演じるルイ15世の公妾となり栄華を極めたドゥ・バリー夫人の生涯を演じている。16日夜、映画祭のオープニング作品として上映されスタンディングオベーションを浴びた。
デップはマイウェン監督と腕を組んでレッドカーペットを歩き、観客の拍手の中、2人は手をつないで劇場に入ったという。同作は最高賞のパルムドールを競うコンペ部門には出品されていない。