-
ハリウッド特急便
アンバー・ハード、裁判後初のTV出演「SNS上で『公正な表現』を受けられなかった」
(2022年6月14日12:30)
アンバー・ハード(36)が元夫ジョニー・デップ(59)との名誉棄損裁判で敗訴してから初めて米NBCテレビに出演して裁判について語った。
米誌「People」(電子版)によると、NBCの朝のニュース番組「TODAY」は13日(現地時間)、ハードが裁判について語ったインタビューの一部を放送した。ハードのインタビューは今週中にNBCの「TODAY」で放送され、その後、「デートライン」の17日の特別番組で続きが放送される予定だという。
13 日朝(現地時間)に放送された「TODAY」で、ハードは同番組のキャスター、サバンナ・ガスリー(50)のインタビューに答えて、ソーシャルメディアが裁判にどう影響したと感じているかについて語った。
ハードは「私は誰かが私についてどう考えているのか、または私の結婚生活の密室のプライバシーの中で起こったことについてどのような判決を望んでいるのか、気にしてません」としたうえで「私は一般人がこれらのことを知るべきだとは推測していませんので、個人的にそれを考えることはありません」と語った。
そして「しかし、たとえ私がこの憎悪と辛らつな言葉に値すると確信している人であっても、そして私が嘘をついていると考えていても、私の目を見て、ソーシャルメディア上で公正な表現がなされてきたと思うと言うことはできませんでした」とSNSで公正な表現を受けなかったと訴えた。ハードは、裁判の評決について、陪審員を「非難」していないとも語った。
ハードは裁判で「お前のベビーを電子レンジに入れる」などとSNSで脅迫を受けたり誹謗中傷されたと訴えていた。
またハードの弁護士エレイン・ブレデホフト氏は評決の翌日の2日(現地時間)、米NBCテレビの「TODAY」に出演して「名誉毀損裁判に関するソーシャルメディアの『偏ったおしゃべり』や書き込みが評決に影響を与え、法廷を「動物園」にしてしまった」となどと「SNSの影響」について語っていた。
7人の陪審員は4月11日に始まった裁判で6月1日に陪審員の評決に達し、ハードが2018年12月にワシントン・ポスト紙に寄稿したエッセイで名誉を棄損されたとのデップの主張を大筋で認め、デップに1500万ドル(約20億円)の損害賠償を与えたが、バージニア州の法律で懲罰的損害賠償が制限されているため、1035万ドル(約14憶円)に減額された。ハードの反訴は、3件の名誉毀損のうち1件でハードが勝訴し、200万ドル(約2億7000万円)の損害賠償を認められたが、実質的にはデップの勝訴となった。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。
2022年6月1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審が、デップがハードのコラムを名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した訴訟について、名誉棄損を認めてハードに1500万ドル(約20億円)の賠償支払いを命じた。一方、ハードがデップに1000万ドル(約130億円)の損害賠償を請求して反訴した名誉棄損の訴訟について、デップ側に200万ドル(約2億6000万円)の支払いを命じた。