アレック・ボールドウィン主演の映画「ラスト」
ポーランドの映画祭でワールドプレミア決定

(2024年10月4日11:00)

アレック・ボールドウィン主演の映画「ラスト」ポーランドの映画祭でワールドプレミア決定
映画「ラスト」のボールドウィン、パトリック・スコット㊧と子役俳優㊨(Instagram/@brettashleymcmillanとalecbaldwininsta)

撮影中の銃誤射事件で撮影監督のハリナ・ハッチンズさんが死亡した、アレック・ボールドウィン主演の映画「ラスト」(原題 :Rust)が、11月にポーランドで開催されるカメリマージュ国際映画祭でワールドプレミア上映されることが決まった。米誌VARIETY(電子版)が報じた。

2021年10月、ニューメキシコ州での撮影中に、ボールドウィンが撃った小道具の銃に誤って実弾が入っていて、撮影監督ハリナ・ハッチンズさんの胸に当たり死亡、貫通した弾丸でジョエル・ソウザ監督した事件から約3年、「ラスト」が公式上映されることになった。

上映後には、ソウザ監督のパネルディスカッションも予定されているという。パネルには、ハッチンズさんの後を継いでこの映画を完成させた撮影監督のビアンカ・クラインと、ハッチンズさんが学んだ映画学校の恩師であるスティーブン・ライトヒルも参加。撮影現場の安全性や撮影における女性の役割などについて話し合う予定だという。

「ラスト」は、1880年代のワイオミングを舞台に、両親を亡くし、弟と2人で暮らすことになった13歳の少年が、地元の牧場主を誤って殺した罪で絞首刑を宣告された後、長年疎遠だった祖父とともに逃亡する物語だという。

カメリマージュ国際映画祭は、映画撮影と撮影監督を称え、表彰する映画祭で、毎年11月下旬に1週間にわたってポーランドのトルンで開催される。
映画祭ディレクターのマレク・ジドヴィッチは、ウクライナ人の撮影監督のハッチンズさんについて、「私たちのイベントが彼女にとって重要であり、30年以上にわたってカメリマージュに集まる世界中の撮影監督の中に、彼女がいたことを知っていました」と語った。また、事故からわずか数週間後の2021年のカメラマージュでは、「黙祷を捧げ、撮影監督のパネルで撮影現場の安全について話し合った。今一度、撮影監督や映画ファンと共に、彼女を偲ぶ特別な機会を設けたいと思います」としている。

誤射事件では主演兼プロデューサーのボールドウィンが過失致死罪で起訴されたが、検察側が不利な証拠を提出しなかったという理由で起訴が棄却された。同事件で小道具の武器担当ハンナ・グティエレス・リードは1年半の字形判決を受けて服役中。ボールドウィンの控訴棄却を受けて弁護側は再審を求めたが、9月30日(現地時間)、判事は、提出されなかった証拠によって裁判の結果が変わることはないとして控訴を却下した。

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