-
映画
第36回東京国際映画祭開幕 チャン・イーモウ監督に特別功労賞 ヴィム・ヴェンダース監督が審査委員長
(2023年10月23日23:30)

第36回東京国際映画祭(10月23日~11月1日)のオープンイングセレモニーが23日、都内で行われ、中国の巨匠・チャンイーモウ監督(73)に特別功労賞をが授与された。またコンペ部門の国際審査委員長を務めるヴィム・ヴェンダース監督が審査委員と一緒に挨拶し、さらにはオープニング作品として上映された、「PARFECT DAYS」の舞台挨拶では主演の役所広司らとともに舞台挨拶を行った。
イーモウ監督は、「赤いコーリャン」(87)、「秋菊の物語」(92)「初恋のきた道}(99)、「HERO」(02)、中米合作「ザ・グレートウォール」(16)、高倉健主演の「単騎、千里を走る。」(05)など数々の名作・ヒット作で知られ、ベルリン国際映画祭金獅子賞(「赤いコーリャン」)など国際映画祭の受賞も数多くある。そうした長年の功績をたたえての特別功労賞となった。
東京国際映画祭の安藤裕康チェアマンからトロフィーを授与されたイーモウ監督は
「安藤チェアマン、東京国際映画祭に感謝します。実は35年前、東京国際映画祭が始まったばかりの頃に、ここで主演男優賞を受賞しました。そのとき私はまだ映画監督ではありませんでした。その後18年たちまして、私は東京国際映画祭の審査委員長務めました。そして再び18年がたちまして今日ここに立ってこの賞を授賞しました」と過去に「古井戸」(86)で1987年の第2回東京国際映画祭主演男優賞を受賞したこと、また2005年、第18回同映画祭で審査委員長を務めたことを明かし”3度目”の同映画祭登壇の喜びを語った。
「光陰矢の如しというように、時間がたつのは早いものだと思います。あっという間に36年が杉て私は再び東京に戻ってきまして、これから新しいスタートとして仕事をしていきたいと思います」とさらなる映画製作に意欲を見せた。
なお、今年1月に中国で公開されて45億元(約918億円)の大ヒットとなったイーモウ監督の新作「満江紅(マンジャンホン)」がガラセレクションで上映される。
■ナビゲーターは安藤桃子監督
ナビゲータ―を務める安藤桃子監督は「世界各国から素晴らしい作品が集まって下さって、それぞれにストリー、ドラマがあります。映画の中身は違いますが、そのドラマが一つにムばれて、明るい方向に向かってい久野を願っています」と語った。
■ヴィム・ヴェンダース監督が審査委員長&監督作品「PARFECT DAYS」がオープニング上映
今年のコンペティション部門の国際審査委員長務めるヴィム・ヴェンダース監督は、審査委員のアルベルト・セラ(映画監督)、國實瑞恵(プロデューサー)、チャン・ティ・ビッグ・ゴッグ(プロデューサー)、チャオ・タオ(俳優。プロデューサー)とともに登壇。
「審査員と共に15本のコンペ部門の作品を開いた心と思考で配転させていただき決断を下したいと思います」などと述べた。

その後、同映画祭のオープニング作品に選ばれた自身の監督作品「PARFECT DAYS」の舞台挨拶が行われ、主演の役所広司、柄本時生、中野有沙、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、柳井康治(制作)、高崎卓馬(共同脚本・プロデューサー)らと再び登壇。
監督は「日本で映画を撮りたいという夢を見ました。その主演は役所広司さんにお願いしたいと思いました。そして素晴らしい俳優の方々と一緒に映画を撮りたいという夢を見ました。そしてカンヌに出たいという夢も見ました。そしてこの映画で男優賞を撮りたいという夢を見ました。オスカー(アカデミー賞)の夢は見ていなかったんですけど、この映画で東京国際映画祭のオープニングを飾りたいという夢を見ました。そして日本の観客の皆さんに初めてこの作品を観ていただきたいという夢を見まして、私は夢が覚めてここにおります」と独特な表現でこの作品に込めた思いを語った。
同作で関羽国際映画祭の男優賞を受賞した主演の役所は「命のあるたくさんの人たちと、樹木と、東京の風景があって、命が宿っていて生きていて、ヴェンダース監督の温かいまなざしでキャメラに収めているドキュメンタリーのような作品になっていると思います。そのうち何か起きるんじゃないかとドキドキするような映画を楽しんでいただきたいと思います」と自信をのぞかせた。
【第36回東京国際映画祭 開催概要】
■開催期間:2023年10月23日(月)~11月1日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 ■公式サイト:www.tiff-jp.net
【TIFFCOM2023 開催概要】
■開催期間:2023年 10 月25 日(水)~27 日(金)
■会場:東京都立産業貿易センター浜松町館 ■公式サイト:www.tiffcom.jp