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ハリウッド特急便
ジョニー・デップVSアンバー・ハードの名誉棄損裁判 ハードに続いてデップも上訴
(2022年7月29日21:00)
ジョニー・デップ(59)とアンバー・ハード(36)の名誉棄損裁判で、ハードが評決を不服として正式に上訴したのを受けて、デップも上訴したことで”新たな章”を迎えている。デップが上訴した理由とは?
米ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、ハードが21日(現地時間)に上訴した翌日、デップも控訴した。デップは、6月に行われた彼らの混乱とセンセーショナルな名誉毀損裁判で、元妻ハードに200万ドル(約2億6000万円)の賠償を与えた評決に異議を申し立てる予定だという。
数年にわたる2人の因縁の名誉毀損裁判は、ハードが米紙ワシントン・ポストに寄稿した2018年12月のエッセイで自らを「家庭内虐待を代表する公人」と称した。この記事でデップの名前は出していなかったが、デップはハードに5,000万ドル(約66億6000万円)の賠償を求めて訴えた。これに対してハードはデップの元弁護士アダム・ウォルドマンが彼女の主張を虚偽だと公に発言したことなどを名誉棄損として1億ドル(約133憶円)を求めて反訴した。
6月1日(現地時間)の評決で陪審員はデップの主張を大筋で認めハードに1035万ドル(約13億8000万円)の支払いを命じた。一方、ハードの主張は一部だけ認められて200万ドルの賠償をデップ命じるなど実質的にデップの”勝訴“となった。
ハードは評決の破棄を求めたが判事に却下されて正式に上訴の手続きをしたが、これに対抗してデップ側も上訴した格好だ。
デップの代理人は、「評決は自明の理であり、デップ氏は、この評決を受けて両者がそれぞれの人生を歩み、癒すた時だと考えています」としたうえで「しかし、もしハードさんが上訴することによってさらなる訴訟を追求する決意をした場合、デップ氏は、完全な記録と全ての法的問題が上訴裁判所で検討されることを確実にするために、同時上訴を申し立てます」と述べている。
ハードは上訴を正式に申請する1カ月以上前から、判決を不服とする意思を明らかにしていた。ハードが正式に上訴を申請したことを受け、デップのチームは「我々のケースに自信を持ち続け、評決は成立すると考えている」と述べた。デップはこれまで評決を不服とする意向を表明していなかった。いずれにしても、双方が上訴したことでデップVSハードの名誉棄損裁判は第2ラウンドに突入したとみられ、成り行きが注目される。。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。
2022年6月1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審が、デップがハードのコラムを名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した訴訟について、名誉棄損を認めてハードに1500万ドル(約20億円)の賠償支払いを命じた。一方、ハードがデップに1000万ドル(約130億円)の損害賠償を請求して反訴した名誉棄損の訴訟について、デップ側に200万ドル(約2億6000万円)の支払いを命じた。