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ハリウッド特急便
アンバー・ハード、上訴審に向け強力弁護団を雇う NYTの名誉棄損裁判で勝訴した法律事務所
(2022年8月17日21:45)
ジョニー・デップ(59)との名誉棄損裁判で敗訴して上訴したアンバー・ハード(36)が、上訴審を前に新たな弁護団を雇ったことが分かった。NYTの名誉棄損裁判で勝訴するなど名誉棄損裁判に強いとみられるバラード・スパー法律事務所で、一審の主任弁護士は辞任したという。米メディアが報じた。
米サイト「TMZ」によると、デップとの名誉棄損裁判の評決(約14憶円の賠償命令)を不服として上訴したハードは、新たにバラード・スパー法律事務所を雇ったことを15日(現地時間)に発表した。同事件と証拠を見直すために新たな視点が必要だと考えたとみられ、ハードのチームの主任弁護人だったエレイン・ブレデホフト弁護士は交代した。
バラード・スパー法律事務所のデーヴィッド・アクセロイド弁護士とジェイ・ワード・ブラウン弁護士は、サラ・ペイリン元アラスカ州知事がニューヨーク・タイムズ(NYT)の2017年の論説記事を名誉棄損で訴えた裁判で、同紙の弁護を担当し今年2月に勝訴したという。
ハードは、アクセルロッド弁護士とブラウン弁護士を加え、ベン・ロッテンボーン弁護士は引き続き弁護を担当するが、主席弁護士だったエレイン・ブレデホフト弁護士は契約を解除した。同弁護士がチームを去ることについては、単に辞めるというだけで特に説明されていないという。
新メンバーのアクセルロッド弁護士とブラウン弁護士は、「アメリカにとって重要な合衆国憲法修正第 1 条の意義に関係する事件であるため、この上訴でハード氏の代理人を務める機会を歓迎します」と述べ、上訴裁判所が法律を有利に解釈し、ハードの名前をクリーンにすると確信していると付け加えたという。合衆国憲法修正第1条とは、宗教の自由や表現の自由、報道の自由を妨げる法律を制定することを禁止した内容。表現の自由、報道の自由を中心にハードのコラムが名誉棄損に当たらないことを立証していく作戦のようだ。
ハードの広報担当は「多くの新しい証拠が今明らかになりつつあるので、別の法廷では別の表現を保証するでしょう」と述べ、新たな強力弁護団を得て逆転勝訴に自信をのぞかせているという。
ハードがワシントン・ポスト紙に寄稿したコラムに対して、デップが名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した第1審では、米バージニア州の裁判所の陪審が6月1日(現地時間)、デップ側の主張を大幅に認め、てハードに1000万ドル(約13億円)の補償的損害賠償と500万ドル(約6億7500万円)の懲罰的賠償金の計1500万ドルの賠償金支払いを命じた。ただし同州の懲罰的賠償金は上限が35万ドルと定められていて、裁判官が合計1035万ドル(約14億円)に減額した。
一方、デップも第1審で、ハードの反訴の一部を認めて、デップに200万ドル(約2億6000万円)の賠償を命じた評決を不服として上訴しており、注目の第2ラウンドが始まる。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。
2022年6月1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審が、デップがハードのコラムを名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した訴訟について、名誉棄損を認めてハードに1000万ドル(約13億円)の補償的損害賠償と500万ドル(約6億7500万円)の懲罰的賠償金、計1500万ドルの支払いを命じた。ただし同州の懲罰的賠償金は上限が35万ドルと定められていて、裁判官が合計1035万ドル(約14億円)に減額した。
一方、ハードがデップに1000万ドル(約130億円)の損害賠償を請求して反訴した名誉棄損の訴訟について、デップ側に200万ドル(約2億6000万円)の支払いを命じた。