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映 画

「スイート・マイホーム」「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」のとっておき情報
(2023年9月10日10:00)
映画評論家・荒木久文氏が「スイート・マイホーム」「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」のとっておき情報を紹介した。
トークの内容はFM Fuji「Bumpy」(月曜午後3時、9月4日放送)の映画コーナー「アラキンのムービー・ワンダーランド」でパーソナリティ・鈴木ダイを相手に話したものです。
鈴木 よろしくお願いいたします。9月1発目ですねー。
荒木 ちょっと涼しくなりましたね。先週まで暑いんで、2回にわたって、幽霊だとかおばけだとか、ホラー映画ご紹介したんですけど、もうそろそろお化けの話ばっかりしてるわけにはいかないんで、今日で最終回です。第3弾やるのかって…言われそう。
鈴木 あははは。わかりました。
荒木 ところでダイちゃん話は違いますけど、俳優でもあり、監督でもあり…というと誰を思い浮かべますか?
鈴木 …うーん、俳優もして監督もしてってことですよね、クリント・イーストウッド、それから…たけしさん。
荒木 あと、奥田英二さん、レッドフォード、ウディ・アレンなどやってますからね。
鈴木 そうだ!やってます、やってますね。
荒木 で、日本人の若手で注目されている俳優兼監督というと、まずこの人だと思うんですね、齊藤工さん。
鈴木 ああー!!

荒木 みんな知っている人気俳優さんですけど、映画監督としても、映画評論家としても活躍しているんで・・。今回その齊藤工さんが監督したホラー映画ご紹介しましょう。
ま、初めてのホラーだと思うんですけど、彼の。9月1日から公開中です。「スイート・マイホーム」というタイトルです。
主人公は清沢君という、あの窪田正孝君が演じているんですね。スポーツジムのインストラクターですが、彼は、愛する妻と幼い娘のために念願の新築一戸建てを購入するんですね。その家は最新の技術で作られていて、ウリは地下の巨大な暖房設備なんですよ。
家全体を温めるシステムで、長野の松本あたりが舞台なので、冬が厳しい寒冷地では理想的な物件、「まほうの家」という呼び名で売り出されていますね。マイホームでの幸せな生活をスタートさせた清沢一家だったんですけども、その幸せはある不可解な出来事をきっかけに恐怖へと転じていく…という、ね。そんな感じの映画なんですけども。タイトル通り、家がホラーの対象ですけども、ホーンテッドマンションみたいに幽霊が住みついてるパターンじゃないんですね。
鈴木 じゃない!?
荒木 言っちゃっていいかな?もう公開中なのでいいでしょうね。
どちらかというと人間が巻き起こすホラースリラーと言いますか…。出演者が、窪田君はじめ、妻が連佛美沙子さん、ほかに奈緒さん、窪塚洋介さん、中島歩さんとか、皆さん一見穏やかな雰囲気の方ばかりなんですね。裏の顔があったり、気持ちの悪い人はいないんですけども、ちょっとね…どうなんでしょうかね。サスペンステイストもありますね。
映画全体がずっと不穏な雰囲気とか、思わせぶりなカメラアングルとかですね、こう不気味でジリジリくるようなね…。
鈴木 なんかサイコみたいだなー。
荒木 そうそう!イヤな気持ちが続くんですね。だから、急な絶叫とか、あまりびっくりするようなところはないんですけども、イヤーな緊張感や居心地の悪い感じが続くというね。
鈴木 それ、一番の怖いパターンですよ、実は…。
荒木 そうなんですよ。これ、やっぱり監督の力量発揮ですかねー。
このあたり、そういう意味ではうまく作ってありますね。だから純粋なホラーというよりスリラーみたいな要素が多いのかな。ホラースリラーと言ったらいいのかな。
最後は、あっという、意外でショッキングなエンディングが待っています。原作は「スイート・マイホーム」というホラーサスペンス小説なんですけども、齊藤監督、監督としても期待ですよね。
鈴木 期待ですか、やっぱり!
荒木 そういう意味で注目の作品なんで、齊藤監督自身は出てないんですけど、当然。ま、役者の気持ちになれるっていうところが強いですよね。
鈴木 なるほどなるほど!
荒木 「スイート・マイホーム」という作品で、現在公開中です。
他にもホラー映画として今週公開なのが、「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」というフェイクドキュメンタリーなんですけど。 有名監督ですよ、白石晃士監督。これがPOV形式で描くシリーズで、8年ぶりなんですが、これもちょっと面白いんで好きな方ご覧になってください。それと、イベントというか―、ちょっと面白い企画なんですけど。先週、ダイちゃんにも橋本環奈主演の「禁じられた遊び」を紹介しましたよね。
鈴木 はいはい。
荒木 生霊と死霊のはなしで盛り上がりましたけど(笑)。その関連情報とプレゼントです。前にもちらっとお化け屋敷苦手だって、ダイちゃん言ってたよね。
鈴木 苦手 苦手!怖いですねー。
荒木 怖がりなんですね。
鈴木 怖がりですね。
荒木 まあ、いいんです。人生は怖がりぐらいのほうが変な冒険しないで。
鈴木 あはははは。なるほど。
荒木 先日 私、なんと五味さんというお化け屋敷プロデューサーという方にお会いして話を聞いたんです。
鈴木 面白いじゃないですか、それ!
荒木 そうなんですよ。この人、30年ほど前からお化け屋敷プロデューサーということで、もう100件以上のお化け屋敷プロデュースしてきたんですね。
鈴木 すごいなー、プロだなー。
荒木 そう!怖がらせのプロなんですよ。常に話題になる新しい仕掛けで、日本のお化け業界というか、そんなのあるか?って・・(笑)、日本のお化け屋敷業界のトップなんですね。いろんなお化け屋敷を作ってきた一人者なんです。雰囲気はインテリっぽくって大学教授みたいな感じなんですけどね。お話も大変面白かったのですが、その五味さんがプロデュースする最新のイベントが、今、東京の後楽園遊園地で行われている「怨霊座敷」というお化け屋敷なんですね。その中の特別演出で『呪いの硝子窓』は、特殊映像技法による恐怖演出がパワーアップされてるらしいですよ!特に夕方5時からの絶叫編はすごいらしいって噂なんですけど。で、このお化け屋敷に、先週紹介した「禁じられた遊びの」キャラクターで、怖―いあの「美雪」がですね…。
鈴木 美雪ちゃん!はいはい。
荒木 登場するそうなんです。例の、「エロイムエッサイム…」と(笑)。
鈴木 出た!呪文。
荒木 呪文を唱えると映画の恐怖がよみがえるということで、9月24日までコラボして開催されているそうです。
で、その五味さんからこの番組お聞きの方、3組6名にこのお化け屋敷の招待券、「怨霊座敷」への招待券をいただいたのです。
鈴木 リスナープレゼントですね・・・ありがとうございます。
鈴木 しかも、男の人の本性、本質がわかりますからねー。
荒木 ああ、そう。怖がりがねー。自分ひとりで逃げちゃったりするかもしれませんし…。ただほら、密接度、キャー怖いって抱きつかれるからいいんですよ。
鈴木 ああー、いいなー。
荒木 それだけね!…ということで、プレゼントのお知らせでした。
荒木 ということでホラーの今年の夏編はおしまいです。長い間、苦手な人ありがとうございました。最後に一本!さえばりょう…というと…。
鈴木 え?!シティハンターのことですか?
荒木 そうです!「シティハンター」です。もっこりです。
鈴木 そうそう、もっこり!突然どうしたんですか?
荒木 世代ですよね?テレビで。
鈴木 はい。もっこりっていうのは、いいのか…?っていうような。

荒木 そうですよね。9月8日公開の「劇場版 シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」。
言うまでもなく北条司さんの大ヒットコミックアニメで評判なんですけど。好きな人多いですよね。
ストーリーはですね、「シティーハンター」の冴羽獠のもとに、ある女性から簡単な、なんと猫探しの依頼が入るんです。しかしそれは、かつてリョウをむしばみ、パートナーの槇村を死に追いやった、戦場の兵士を超人化する薬、恐ろしい「エンジェルダスト」最新型がもたらす戦いの始まりだったということなんです。
今回話題なのはコラボなんですよ。
鈴木 コラボ多いな―。
荒木 はい。同じ作者の北条司さんのもう一つの代表作というと…、例の「キャッツアイ」ですよね。…から美女3名、「来生3姉妹」が登場するんですね。
鈴木 なんかそれいいですねー。
荒木 そうなんですよ。これ初めてではないんですけど、あとルパン三世と次元大介もちょっと顔をだします。
鈴木 ええー?
荒木 更にあのキャラクターで、文房具ブームの火付け役となった『タマ&フレンズ ~うちのタマ知りませんか?~』のねこの「たま」が登場するんですね。
鈴木 なんか、マーベルみたいな展開だなー。
荒木 そうそうおっしゃる通り、ちょっとしたマルチバースみたいな展開になってきましたよね。同じ作者なんで、そういう意味では上手くコーディネイト出来るらしいんですね。
鈴木 なるほどねー。
荒木 声優陣は、テレビ時代から冴羽りょう役の神谷明ががんばってます。
槇村香役の伊倉一恵さんなどオリジナルキャストが揃っています。
とにかく日本のアニメ史に残る作品、根強いファンがいますんで、是非ご覧になってください。「シティーハンター」。テーマは、オープニング曲は新しくなってるんですけど、TM NETWORKがやってます。エンディングテーマは、例の「Get Wild」ですね。こちらも楽しみにしていてください。ということで、今日は最後に「シティーハンター」、もっこりとお伝えしました。
鈴木 なんか、荒木さんがもっこりって仰ると、ちょっと笑うね…。
荒木 そうですか。失礼しました。じゃあ、こんもり…。
鈴木 わかりました。それ以上掘り下げません…ということで。
荒木 よろしくお願いします。
鈴木 (笑)ありがとうございました。

■荒木久文(あらき・ひさふみ)1952年生まれ。長野県出身。早稲田大学卒業後、ラジオ関東(現 RFラジオ日本)入社。在職中は編成・制作局を中心に営業局・コンテンツ部などで勤務。元ラジオ日本編成制作局次長。プロデューサー・ディレクターとして、アイドル、J-POP、演歌などの音楽番組を制作。2012年、同社退職後、ラジオ各局で、映画をテーマとした番組に出演。評論家・映画コメンテイターとして新聞・WEBなどの映画紹介・映画評などを担当。報知映画賞選考委員、日本映画ペンクラブ所属。
■鈴木ダイ(すずき・だい)1966年9月1日生まれ。千葉県出身。日本大学芸術学部演劇学科卒。1991年、ボストン大学留学。1993年 パイオニアLDC株式会社(現:ジェネオン・ユニバーサル)入社 し洋楽宣伝プロモーターとして勤務 。1997年 パーソナリティの登竜門であるJ-WAVE主催のオーディション合格 。
現在は、ラジオパーソナリティとして活躍するほか、ラジオ・テレビスポット、CMのナレーション、トークショー司会やMCなど、幅広く活躍。 古今東西ジャンルにこだわらないポピュラー・ミュージックへの傾倒ぶり&造詣の深さ、硬軟交ぜた独特なトーク、そしてその魅力的な声には定評がある。